抄録
著者らが開発した台風下層の大気境界層内風速の有限要素法解析コードに関して、その精度を風観測データを用いて評価した。風観測データとしては2020年台風10号が南大東島付近を通過した時間帯でのウインドプロファイラ観測結果およびアメダス観測結果を用いた。上空の境界条件(傾度風モデル)としてKepertモデルとGeorgiouモデルの2種類を選定し、その影響を調べた。その結果、傾度風モデルの選択が観測結果との整合性に大きく影響することが判明した。また、数値解析では地形・地面粗度効果を考慮せずすべて海面として最下層境界での抵抗係数を与えているが、このような境界条件を用いた数値解析の風速は観測に比べて保守的となることを確認した。