抄録
本研究の目的は、都市空間内の稠密な風速場計測を行うための、音響を利用した風速計を開発することである。この風速計の利点は既存の計測機器に較べ廉価で設置が容易であることにある。提案する風速計はカルマン渦列によって励振された弦の振動音を録音・解析することにより、周波数から風速を逆算するというものだが、既報において弦と風向が直交する場合に風速が推定できることは確認されている。そこで本研究では風向に対して弦が傾斜している場合でも風速の推定が可能であるということを実験によって確かめる。断面径D=0.20mmの弦を使用すると、一様流において相対誤差5%以内で弦に直交する風速成分を推定できることが分かった。