性暴力被害者のためのワンストップセンターは現在、各都道府県に最低1か所は設置され、日々、被害者の相談を受けている。性暴力は被害申告率が低いと言われているが、「加害者を許せない」「新たな被害者を作らないために」と警察に被害届を出そうと考える被害者も少なくない。しかし、警察に相談しても、被害者が「暴行・脅迫」を受けて「抵抗したが被害にあった」もしくは「とても抵抗できない状況だった」ことが立証されないと被害届が受理されないなど法律の壁があった。2017年には110年ぶりに刑法性犯罪が大幅に改正されたが、被害者に抵抗を要求する「暴行脅迫」要件は見直しされなかった。2019年には4件の一審無罪判決が相次いで公になり、「再度の法改正が必要である」と全国の当事者・支援者が声を上げるフラワーデモが巻き起こった。そして2023年6月に刑法が改正され「同意のない性交は犯罪である」という「不同意性交等罪」になった。しかし、解釈・運用が適切に行われるのか、現場でのチェックが必要である。政府も性犯罪・性暴力対策強化策を打ち出しているが、ワンストップセンターの根拠法がなく、財政面での基盤も弱く、支援内容の地域格差が大きいことも課題である。