論文ID: oa.2024-0028
【目的】保険薬局に従事する薬剤師について,職業性ストレスの指標である新職業性ストレス簡易調査票(New BJSQ)の結果を職位別に比較検討する.【方法】株式会社フロンティアに在籍する保険薬剤師を対象として,Googleフォームを使用して無記名のアンケートを実施した.調査項目は基本属性とNew BJSQの標準版の得点である.New BJSQの得点を職位別(一般薬剤師と管理薬剤師)に比較した.【結果】137施設,468名から回収した(回収率:79.2%).雇用形態により,高ストレス判定の有無で差を認めた.New BJSQの42尺度のうち,20尺度で職位による差を認めた.対策別領域得点では,「部署レベル資源合計」と「事業場レベル資源合計」で一般薬剤師が管理薬剤師と比較して有意に高かった.【結論】保険薬局の職業性ストレスを包括的に評価することで,保険薬局で働く人の満足度や幸福感,組織の生産性の向上につながる方策の検討につながる可能性がある.