YAKUGAKU ZASSHI
Online ISSN : 1347-5231
Print ISSN : 0031-6903
ISSN-L : 0031-6903
ウリカーゼ活性に及ぼす4-Hydroxypyrazolo[3,4-d]pyrimidineの影響
酒井 清西畑 利明西野 隆雄高松 早基子
著者情報
ジャーナル フリー

1976 年 96 巻 12 号 p. 1478-1480

詳細
抄録
マウス, ラット, 家兎等の哺乳類実験動物は, プリン代謝の最終産物が尿酸であるヒトに比べ, その一部が異なり水に易溶性のアラントインにまで代謝されて排泄されるために痛風, Lesch-Nyhan症候群などのいわゆる高尿酸血症を認めることができないが, 現在これらの実験動物を用い高尿酸血症モデルを作成するためにウリカーゼ(EC1.7,3.3.Urate : oxygen oxidoreductase)活性を何んらかの方法で抑制しアラントイン排泄型から尿酸排泄型に変える試みが行なわれている.著者らは先にキサンチンオキシダーゼ(EC1.2.3.2.Xanthine : oxygen oxidoreductase)の作用を抑制するといわれる痛風治療剤4-hydroxypyrazolo[3,4-d]pyrimidine(H.P.P.)の各種剤形を家兎に経口投与し, その剤形が薬効におよぼす影響を検討したところ, いずれの剤形においても, その血中濃度, 排泄時間, 血清尿酸値などに性差があることを認めた.このためこれらの現象がH.P.P.のウリカーゼ活性に対する作用にも関連性を有するのではないかと考え, H.P.P.がウリカーゼ活性に及ぼす影響について検索を加えた.
著者関連情報
© by the PHARMACEUTICAL SOCIETY OF JAPAN
前の記事 次の記事
feedback
Top