2001 年 9 巻 p. 53-63
ソーシャルワークにおいて資源の活用はキーとなる概念である。本研究では,高齢者の在宅ケアにおいて重要な役割を果たす資源の活用にかかわるストラテジーを抽出することを目的とした。研究にあたっては,質的研究のひとつであるグランデッド・セオリー・アプローチを用いた。調査の対象は在宅介護支援センターのソーシャルワーカー10名である。分析の結果,中核カテゴリーとして,「運動量の形成」が生成され,さらに「相互の存在認知にかかかわるストラテジー」と「相互の機能活用に関するストラテジー」が抽出された。