抄録
中国は1978 年から今日に至るまで、社会主義市場経済という理念の下で過去に類を見せない目覚ましい経済発展を遂げてきている。この持続的な経済発展には外国からの直接投資が大きな役割を果たしている。具体的に言えば、中国の対外輸出、産業レベルアップ、技術導入、税収と就業等において、外国の直接投資が多大な貢献をなしている。しかし、近年、中国の経済発展モデルの転換に伴って、外国からの直接投資への政策は大きな変化が見られている。このような流れの中で、今までの外国からの直接投資はどのように評価すべきか。また、これからの中国の新たな経済発展モデルへの転換にあたって、外国の直接投資は如何に活用するか。本稿は、中国の経済発展における外国の直接投資への政策、現状、効果を検証したうえ、今後の外国の直接投資においての課題及び活用策を探る。