日本腰痛研究会雑誌
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腰椎姿勢の変化における大腰筋の役割
早坂 弘司伊礼 修国分 正一
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キーワード: 腰椎変性後弯, 大腰筋, 姿勢
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1996 年 2 巻 1 号 p. 27-32

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抄録
腰椎姿勢との関連でこれまで語られることのなかった大腰筋の役割を, 中高年と若年成人の脊柱の比較により検討した.中高年女性では若年成人女性に比べL1-L5, L3-L5, L1-S1間の各前弯角, および仙椎傾斜角が減少していた.L5椎体中央高位のCT像で, 中高年女性の大腰筋は若年成人女性のそれに比べ平均7mmの前方偏位が認められた.すなわち腰椎前弯が減少した中高年者では, 大腰筋は前方へ偏位して腰椎のスタビライザーの機能を失い, むしろ腰椎の屈曲筋としての作用をなすものと考えられた.
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