日本養豚研究会誌
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豚ぷんの急速堆厩肥化における混合資材の影響について
松本 迪夫村松 雄一郎
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1974 年 11 巻 1 号 p. 18-22

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抄録

鋸屑, イネワラおよびプレナ屑を豚ぷんの水分調整のために混合資材として用い, 通気孔率5.9%, 容積1.1m3の木製容器を用いて, 堆積日数25~29日間における豚ぷんの急速堆厩肥化の試験を行ない, これらの混合資材による豚ぷんの発熱発酵におよぼす影響を調査し検討した結果, 豚ぷんと鋸屑を混合調整したものは, 堆積期間中, 発熱作用にわずかながらに上下変動の波が認められたが, 官能的には急速堆厩肥が生産されたとみなされた。
イネワラとの混合調整によるものは発熱発酵が最も良く行なわれ, 急速堆厩肥生産物としては3区中最も良かったが, 悪臭も強かった。
プレナ屑との混合調整したものは, 豚ぷん自体の発熱発酵は比較的良く認められたが, プレナ屑自体は堆積時とほとんど変化がないものとみなされた。
堆積日数25~29日間では, 鋸屑との場合は明らかに発熱温度の下降が認められたが, イネワラ, プレナ屑では総体的に発熱温度の下降は認られなかった。

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