日本養豚研究会誌
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大型種 (LW) の肉豚における簡易体重計算法
浅井 孝康上山 謙一山根 礼吉丸山 正明瀬恒 浩
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1969 年 6 巻 1 号 p. 1-5

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抄録

LW種の肉豚81頭について生体重と生体各部位の測定値との関係を追求し, 推定体重の計算式を求めた結果は次のとおりである。
1. 雌における生体重と各測定値との相関係数は, 体長: 胸囲 (重回帰)>体長×胸囲>(胸囲)2×体長>体長>(体長+胸囲)×胸囲>胸囲>(胸囲)2>体高>前巾>胸深>後巾となっている。
2. 去勢豚における生体重と各測定値との相関係数は, 体長: 胸囲 (重回帰)>(体長+胸囲)×胸囲>(胸囲)2×体長>体長×胸囲>胸囲>(胸囲)2>体長>後巾>前巾>体高>胸深となっている。
3. 最も相関係数の大きい体長と胸囲との重回帰で生体重の計算式を求めると
雌 y=1.079x1+0.927x2-127.65
去勢 y=0584x1+1.178x2-97.42
x1: 体長 (cm), x2: 胸囲 (cm)
4. 適用試験の相関係数は雌豚が0.9802, 去勢豚が0.9855で従来のものより大きく, 実測体重からの差の標準誤差は雌豚が0.776, 去勢豚0.779と小さく, これは従来のものの1/2以下で明らかに精度の向上が見受けられた。
5. L. Wに適用した場合, 相関係数はやや小さくなるが実測体重からの差の標準誤差はLが1.244, Wが0.992と小さく, L. Wの純粋種にも充分適用出来るものと思考された。
6. 回帰式の計算はやや繁雑で農家では実用に供し得ないことも考えられ共線図表を作成した。

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