日本養豚研究会誌
Online ISSN : 2186-2567
Print ISSN : 0388-8460
ISSN-L : 0388-8460
繁殖豚の省力管理技術に関する研究
飼料の給与方法と飼育型態が種雌豚の繁殖成績に及ぼす影響について (3)
清間 通上山 謙一
著者情報
ジャーナル フリー

1970 年 7 巻 3 号 p. 125-130

詳細
抄録

繁殖雌豚の放飼々育と舎内飼育において, 飼料給与をそれぞれ1日1回給与, 2日1回給与, 3日1回給与にして飼養した場合の繁殖成績ならびに子豚の発育に及ぼす影響について試験した。その結果を要約すると次のとおりである。
1. 産子数は舎内区, 放飼区とも各区間に差がなく, 飼養型態 (舎内, 放飼), 給与回数による産子数に差はなかった。
2. 生時体重は放飼区が舎内区に比較して大きく, 分散分析の結果1%水準で有意な差がみとめられ, 舎内区より放飼区の子豚の生時体重が大きかった。
3. 育成率は放飼区が舎内区に比較して若干高かったが, 分散分析の結果差はみとめられなかった。
4. 子豚の生後8週令までの発育を回帰式で表わし, 共分散分析を行なった結果は各区間に有意な差はみられなかったが, 舎内区, 放飼区とも3日1回給与区がもっとも発育がよく, 次いで1日1回給与区, 2日1回給与区の順であった。
5. 分娩前と離乳後の体重の減少率は, 舎内, 放飼の飼育型態には差がなかったが, 給与回数については, 1日1回給与と3日1回給与の間に5%水準で有意な差がみとめられ, 3日1回給与区は体重の減少率が大きかった。
6. 離乳後の発情再帰は各区間に若干の差が見られたが, 分散分析の結果は有意な差はみられなかった。

著者関連情報
© 日本養豚学会
次の記事
feedback
Top