1970 年 7 巻 3 号 p. 131-135
哺乳子豚の下痢発生の誘因と考えられるものには多数の要因があるが, 当場の飼養管理条件の下で哺乳子豚の下痢発生の直接の誘因になる可能性のあるものとして, 豚舎外の気温較差と生後日令とが考えられたので, 哺乳子豚の下痢発生におよぼす豚舎外の気温較差と生後日令の影響について調査分析した。
その結果, 1) 豚舎外の気温較差が大きければ, 生後日令1~10日の哺乳子豚に下痢を誘発する可能性はあるが, 生後日令11日以上の哺乳子豚に下痢を誘発する可能性は少ないことが明らかとなった。
2) 生後日令は豚舎外の気温較差以上に哺乳子豚の下痢発生と密接な関連性があり, 生後日令の経過とともに下痢発生は増加するが, 3~4日の周期性をもって増減することが明らかとなった。