日本養豚学会誌
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台湾における主要純粋種豚の産肉能力について
周 徳政
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1987 年 24 巻 2 号 p. 79-86

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抄録

米国産4品種ランドレース (L), 大ヨークシャー (W), デュロック (D), ハンプシャー (H) の雄564頭, 雌932頭を用いて直接検定を, 去勢豚は桃園種 (T) も加えた169頭について肥育試験を行い, 産肉能力を調査した結果は次のようである。
雄豚は雌豚よりすぐれたが, 雄豚の1日平均増体量 (ADG) と飼料要求率 (FCR) はD, H, W, L, 平均背脂肪層 (ABF) はH, D, W, L, の順ですぐれた。雌豚のADGはD, H, W, L (1976), D, W, L, H (1977), ABFはH, W, D, Lの順ですぐれた。去勢豚の肥育 (25-90kg) に要した日数を米国産4品種とTで比べると, 100-104日対162日, ADGは0.675-0.693kg対0.384kg, FCRは3.27-3.39対4.59でいずれもTが劣った。ABFはH, D, W, L, Tの順ですぐれた。90kg時の体尺測定値において, 米国産4品種は似かよったが, Tは体長, 前幅, 胸幅, 後幅, 体高, 十字部高の数値が著しく小で, 胸深はやや深く, 胸囲はむしろ大であった。屠体背脂肪層の厚さ, ロース断面積, 5分割肉片重量と割合において, H, D, W, Lの順ですぐれ, Tはこれらのほか, 枝肉重量, 歩留, 背腰長Iが著しく小さく, 5分割肉片のなかでばらのみが著しく大であった。

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