日本養豚学会誌
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食品製造副産物の肥育豚への利用性に関する研究
1. 豆腐粕サイレージの調製について
丹羽 美次中西 五十栗田 隆之
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1993 年 30 巻 2 号 p. 128-134

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抄録

豆腐粕は蛋白質に富むが, 変敗が速いため産業廃棄物となって, その処理に苦慮している。そこで豆腐粕の肥育豚に対する利用性を検討する前段階として, プラスチック容器中で50~90日間貯蔵したサイレージの醗酵品質を検討した。
その結果, ばん砕大麦, 〓を加えて水分70%以下で調製することによりpH3.7~4.1, 乳酸含量1.3~2.4%の良質サイレージが得られ, 長期間の保存が可能であった。糖液 (0.7%), 乳酸菌製剤 (0.1%) の添加効果は若干認められるが, 顕著なものではなかった。また, 冬期 (12月詰込み3月開封) に調製されたサイレージは, 夏期 (6月詰込み8月開封または7月詰込み9月開封) に比べ良質なものが調製できた。
また, 豆腐粕 (64%) に配合飼料 (36%) を混合して調製することにより, 良質で肥育豚の嗜好性の高いサイレージが得られた。

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