日本惑星科学会誌遊星人
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火の鳥「はやぶさ」未来編 その16 ~ 「はやぶさ2」ミッション前半を終えて ~
吉川 真はやぶさ2プロジェクトチーム
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2018 年 27 巻 4 号 p. 320-327

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抄録

 2018年11月,「はやぶさ2」のミッションは,その前半が終了した.2018年6月27日に目的地である小惑星リュウグウに到着し,リモートセンシングによる観測は一通り終了した.また,小型ローバMINERVA-II1と小型着陸機MASCOTをリュウグウ表面に降ろすことにも成功し,これらからのデータの取得もできた.ただし,サンプルを採取するためのタッチダウンは,2019年に延期となった.これは,リュウグウ表面の至る所に岩塊が存在しており,安全に着陸できる十分に広い場所が見つからなかったため,探査機のより高精度なナビゲーションが必要になったためである.ここでは,「はやぶさ2」の誕生の経緯からミッション前半までをまとめてみることにする.

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© 2018 日本惑星科学会
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