女性学年報
Online ISSN : 2434-3870
Print ISSN : 0389-5203
43 巻
選択された号の論文の14件中1~14を表示しています
  • 2022 年 43 巻 p. 1
    発行日: 2022/12/16
    公開日: 2022/12/16
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  • 2022 年 43 巻 p. 2
    発行日: 2022/12/16
    公開日: 2022/12/16
    ジャーナル オープンアクセス
  • 1955年~1973年の『いけばな兵庫』における稽古者の投稿群から
    坪井 優子
    2022 年 43 巻 p. 3-24
    発行日: 2022/12/16
    公開日: 2022/12/16
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    本稿では、戦後日本においていけばなを稽古した既婚女性たちに焦点を当て、趣味としていけばなを実践した女性稽古者たちが、主婦という立場で家庭生活を担うことと家の外で社会参加することをどのように主体的に実践し、どのように意味づけたか、その意味づけがどのように変遷したかを明らかにする。具体的には1955年から1973年までの期間、兵庫県いけばな協会が発行する会員誌『いけばな兵庫』に掲載された稽古者たちの投稿を分析した。
     女性稽古者たちは当初、いけばなを稽古する目的を明るい家庭生活のためだと語り、投稿からは主婦として家庭生活を担っている様子がうかがわれた。しかし1963年以降、彼女たちはいけばなの意義を家庭生活ではなく自己や社会と結びつけ、そこで培った縁の価値を語るようになっていく。
     この変化の要因として、女性稽古者たちの投稿に頻繁に登場した稽古仲間や先生との交流によって築かれた、家族以外との紐帯があげられる。彼女たちは稽古以外にも、協会が主催する研修や旅行に参加することで知見を深め、家庭の外で人脈や見聞といった資本を得るとともに、長年の稽古の結果として免状や花展への出品といった資本も獲得した。こうした家の外での経験や、家元制度のなかで実践される長年の稽古の積み重ねによってこそ獲得できる紐帯は、主婦である女性稽古者たちに自信を与え、やがては自己実現へと導いてくれる大きな要因のひとつだったといえよう。
  • 連帯論としての『99%のためのフェミニズム宣言』への応答の試み
    牧野 良成
    2022 年 43 巻 p. 25-52
    発行日: 2022/12/16
    公開日: 2022/12/16
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    本稿は、反資本主義のフェミニズムという立場からフェミニスト・ストライキを呼びかけたマニフェスト的著作『99%のためのフェミニズム宣言』(F99)を連帯論として読み解き、今日の情況のなかでも特にネオリベラリズムとポピュリズムというふたつの趨勢に対抗し得るような連帯のありかたを構想するための指針を引き出そうとするものである。F99には、社会的再生産論という切り口を設定することで、資本主義の危機や階級闘争にかんする旧来的な理解を拡張的に更新し、すでに存在する反セクシズム・反レイシズム・エコロジーをめぐる闘いなどとともに圧倒的大多数たる「99%」のグローバルな労働者階級の闘争として連合して、ヘゲモニーの獲得を目指そうとする側面がある。ただしその一方で、F99が採用する「1%」対「99%」というポピュリスト的枠組みには、真正な闘争の担い手としての〈私たち〉を立ちあげるために敵対すべき〈かれら〉を創出するという他者化の契機が組み込まれた、真正性の政治に陥る危険がある。しかしながら、F99が掲げるのが「99%のof the 99%」でなくあくまでも「99%のためのfor the 99%」フェミニズムだという点をフェミニスト連帯論の蓄積から評価してみると、F99は「99%」を自明視するというよりも実際の運動過程における共同作業を重んじることで、むしろ他者化の契機に明確に抗する構想を提示しているとみなせる。この反他者化という指針は、運動の動員局面における社会問題のモラル・パニック的な説明図式や、現在の活動との対比で過去の活動を単純化・象徴化するノスタルジアなど、今日の連帯をめぐる困難を批判的に乗り越える手がかりとなり得る。
  • 「女性解放の程度は社会の一般的解放の尺度」という関係に着目して
    遠山 日出也
    2022 年 43 巻 p. 53-74
    発行日: 2022/12/16
    公開日: 2022/12/16
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    ダイアン・グッドマンは、マジョリティがマイノリティ差別に反対する動機として、マイノリティへの「共感(エンパシー)」、「道徳的原則、宗教的価値観」、「自己利益」の3つを挙げ、それぞれを育成すべきことを説いている。本稿は、そのうち、女性解放の男性にとっての「自己利益」を、ジェンダーによる男性特有の被抑圧性からの解放という点にとどまらず、広く「ある社会における女性解放の程度はその社会の一般的解放の尺度である」(シャルル・フーリエ)という点に見出し、その具体的状況やメカニズムについて考察する。本稿は、フーリエの言う「社会の一般的解放」を、家族(=家内領域と公共領域の分離)や国家を乗り越えて、個々人の権利を社会全体で支えあう社会の実現であると捉え、そのために不可欠である女性解放の男性にとっての利益について、主に次の5つの角度から考察する。(1)公共/男性領域における女性の権利獲得と男性との関係、(2)女性が家内領域で担ってきた再生産活動の有償化や周縁的位置づけからの脱却と男性との関係、(3)「家族」という単位を乗り越えることと男性との関係、(4)女性解放と男性マイノリティとの関係、女性マイノリティの解放と男性との関係、(5)女性解放が、以上とは直接には関係しない点を含めて資本主義的抑圧全般からの解放に寄与することと男性との関係、である。以上のように広くトータルに女性解放の男性にとっての利益を捉えることは、女性解放を、たとえ男性特権を喪失しても実現すべきものとして理解することにつながる。本稿は、女性たちの運動が男性にとっても抑圧的な状況の緩和に結びついた具体的事例も挙げ、それらをより強めるには、女性の動きに男性の側からも呼応する必要があることも述べる。
  • 稲田 紘子
    2022 年 43 巻 p. 75-80
    発行日: 2022/12/16
    公開日: 2022/12/16
    ジャーナル オープンアクセス
  • 2022 年 43 巻 p. 81
    発行日: 2022/12/16
    公開日: 2022/12/16
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  • 『女性学年報』第43号編集委員会
    2022 年 43 巻 p. 82-85
    発行日: 2022/12/16
    公開日: 2022/12/16
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  • 2022 年 43 巻 p. 86-87
    発行日: 2022/12/16
    公開日: 2022/12/16
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  • 2021年12月~2022年11月
    2022 年 43 巻 p. 88-89
    発行日: 2022/12/16
    公開日: 2022/12/16
    ジャーナル オープンアクセス
  • 2022 年 43 巻 p. 90
    発行日: 2022/12/16
    公開日: 2022/12/16
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  • 2022 年 43 巻 p. 91
    発行日: 2022/12/16
    公開日: 2022/12/16
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  • 『女性学年報』第43号編集委員会
    2022 年 43 巻 p. 92
    発行日: 2022/12/16
    公開日: 2022/12/16
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  • 2022 年 43 巻 p. 93
    発行日: 2022/12/16
    公開日: 2022/12/16
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