測位航法学会論文誌
Online ISSN : 2185-2952
ISSN-L : 2185-2952
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  • 北村 光教, 髙橋 透, 坂井 丈泰
    2026 年17 巻1 号 p. 1-10
    発行日: 2026年
    公開日: 2026/09/25
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    民間航空においてGNSSを用いた安全な航法を実現するためには,航空機に対して測位結果の完全性を担保する衛星型衛星航法補強システム(Satellite Based Augmentation System: SBAS)が重要である.主としてGPSを補強する現行SBASでは,電離圏遅延補正が補強性能を制限する主たる要因の一つとなっている.この課題に対し,2周波マルチコンステレーションGNSSに対応する次世代SBAS規格であるDFMC SBASでは,ユーザ側で電離圏遅延を高精度に補正できるため,電離圏補正に起因する性能制約の緩和が期待される.一方,電離圏遅延の影響が低減されることで,衛星軌道・時計補正性能の重要性が相対的に高まる.そのため,DFMC SBASの更なる高性能化には衛星軌道・時計補正性能の向上が重要であり,その手段として精密軌道決定の導入が有効であると考えられる.本研究では,DFMC SBASに精密軌道決定を導入した場合の補正性能を模擬することを目的として,MADOCA精密暦を用いてDFMC SBAS補正情報を生成する方法を示し,生成した衛星軌道・時計補正そのものの精度及びユーザ測位性能を評価した.評価の結果,MADOCA精密暦を用いることでDFMC SBAS補正情報を正常に生成・適用でき,良好な衛星軌道・時計補正精度が得られるとともに,国内3か所の評価局において良好な測位性能が得られることを確認した.これにより,DFMC SBASにおける衛星軌道・時計補正性能の向上に対して,精密軌道決定の導入が有効であることを示した.

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