インターベンショナルラジオロジー医師等の放射線業務従事者の眼の水晶体の防護は重要であるが,矯正眼鏡の着用がX線防護に与える影響は明らかでない.本研究ではプラスチックレンズに遮蔽効果は認められなかったが,金属製の柄とブリッジは0.54~0.87という高い線量低減率を示した.矯正眼鏡のみでは防護が不十分で,防護眼鏡等を併用する必要があるが,防護眼鏡の性能評価には矯正眼鏡による遮蔽効果を考慮する必要がある.
電子式個人積算線量計D-シャトルの角度依存性を,測定中心および線源距離を変えて検討した.測定中心を線量計本体とすると角度依存性は顕著となり,検出部方向からの入射で検出感度が上昇する可能性が示された.また,線源距離が長いほど角度依存性の影響は緩和された.これらは検出部周囲の電子回路等が入射放射線の一部を吸収するためであると考えられる.よって,検出部が正面を向くように配慮して使用する必要がある.
放射性同位元素または放射線発生装置の使用の許可を受けている許可使用者がその許可の内容を変更するときには,あらかじめ原子力規制委員会に変更の許可を受ける必要がある.この変更許可の審査に要する標準処理期間は90日とされている.近年,変更許可の審査に要する期間が長期化しているようである.変更許可申請は原子力規制庁で専決され,そのうち施設検査を要する許可は,それが原子力規制庁から原子力規委員会に報告される.本調査はその原子力規制委員会に報告された資料をもとに,令和2年度から令和6年度について,変更許可の審査に要した日数を調査した.その結果,5年間平均で107日であった.しかし,申請者が病院である場合を除くと170日を要していた.
大学等の研究機関に限らず,過去に放射性物質を教育目的で使用していた高等学校等においても,管理下にない不明な放射性物質(いわゆる湧き出し線源)が発見される可能性がある.本報告では,2023年7月に高等学校で発見された不明な密封放射線源について,本学が現地調査を実施した事例を報告する.調査概要を示すとともに,湧き出し線源を巡る現状と関係機関の役割について整理した.
国際標準化機構(ISO)による規格文書の作成過程と,原子力領域放射線防護分科委員会(ISO/TC85/SC2)における現在の活動について解説する.
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