近年、臨死体験やお迎え体験、臨死共有体験、悟り、故人との邂逅、神秘体験、過去生記憶の想起といった、人生観を一変させるような現象を霊的変容体験(Spiritually Transformative Experience, STE)として包括的に記録・調査・研究しようという機運が高まり、そのための組織が設立されたり、いくつかの先行研究が発表されたりしている。本稿では、日本人の子供が話した特異な胎内記憶について報告し、子供が語る胎内記憶の中には親の霊的変容を誘発する場合があることを示す。また、体験の影響を測る方法として、先行研究で臨死体験や神秘体験、退行催眠時の「死の体験」の影響の強さの計測に用いられてきたLife Changes Inventory-Revisedを利用する可能性についても考察する。
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