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飯田 崇史, Moser Michael, the CANDLES collaboration
セッションID: 17pH21-2
発行日: 2017年
公開日: 2018/04/19
会議録・要旨集
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CANDLESは48Caの二重ベータ崩壊探索実験である。現在、岐阜県の神岡地下実験・施設内に、300kgのフッ化カルシウム(CaF2)シンチレータを用いたCANDLES III (U.G.) 検出器を建設し測定を行っている。2015年から2016年にかけて主要バックグラウンドである中性子捕獲起源の外部ガンマ線を遮蔽するシールド構築を行ってきた。本講演ではCANDLES実験における、遮蔽体によるバックグラウンドの低減に関してデータおよびシミュレーションから評価する。
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小原 脩平, 他 KamLAND-Zen collaboration
セッションID: 17pH21-7
発行日: 2017年
公開日: 2018/04/19
会議録・要旨集
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136Xeを用いたニュートリノを伴わない二重ベータ崩壊探索実験であるKamLAND-Zen実験は、800kgのXeを用いる次フェーズ "KamLAND-Zen 800" へ移行しようとしていた。inner-balloonを再作製して半径を大きくする他、徹底的にクリーンな環境下で作業することによって環境放射性不純物の低減を目指した。新しく作製したinner-balloonは2016年夏にインストールが成功したものの、不幸にもリークがあることが発覚した。本講演では、リーク特定に至る経緯、インストールしたバルーンの回収などについて報告する。
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蜂谷 尊彦, 他 KamLAND-Zen collaboration
セッションID: 17pH21-8
発行日: 2017年
公開日: 2018/04/19
会議録・要旨集
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KamLAND-Zenは液体シンチレータ(LS)を用いて^136^Xeのニュートリノレス二重ベータ崩壊を探索する国際共同実験グループであり、750 kgのXeを用いたKamLAND-Zen 800(Zen 800)実験の観測を2016年中に開始する予定であった。しかし2016年夏にXe溶解LSを格納するためのナイロンフィルム容器(MIB)を大型LS検出器KamLANDへ導入したところ、MIBの液漏れが判明した。そのためMIBを回収することとなり、Zen 800実験の観測開始は延期された。本講演ではMIBをKamLAND内から回収するまでの期間にXe非溶解LSで観測したデータの解析内容について述べる。
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伊藤 沙希, 川村 広和, 伊藤 正俊, 井上 壮志, 内山 愛子, 田中 香津生, U. Dammalapati, 坂本 幸祐, 原田 健 ...
セッションID: 17pK23-1
発行日: 2017年
公開日: 2018/04/19
会議録・要旨集
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時間反転対称性の破れを意味する電子の永久電気双極子能率を、大きな増幅度をもつフランシウム原子を使って探索することを目指している。金ターゲットに酸素ビームを打ち込み、核融合反応によってフランシウムイオンを生成し、ターゲット表面でイオン化したものを静電場によって引き出している。引き出し効率の改善を目指して新たなイオン源を開発し、実際にフランシウムイオンを生成してその性能評価を行った。
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田中 香津生, 吉岡 里紗, U. Dammalapati, 原田 健一, 伊藤 正俊, 伊藤 沙希, 井上 壮志, 川村 広和, 坂本 幸 ...
セッションID: 17pK23-2
発行日: 2017年
公開日: 2018/04/19
会議録・要旨集
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東北大サイクロにおいて電子の永久電気双極子能率をレーザー冷却したフランシウム原子を用いて精密に測定することを目指し、研究・開発を進めている。高精度な分光を行う上で、生成したフランシウムを低バックグラウンド環境の分光装置まで大量に運ぶ必要があり、フランシウムビームの輸送効率及び安定性向上のためにマイクロチャンネルプレート及び蛍光板を組み合わせてミリ単位でビーム形状を測定できる二次元ビームプロファイルモニタを開発した。本講演では、フランシウムビームを用いた本モニタの性能評価について報告をする。
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坂本 幸祐, 原田 健一, U. Dammalapati, 内山 愛子, 伊藤 沙希, 伊藤 正俊, 井上 壮志, 川村 広和, 田中 香津 ...
セッションID: 17pK23-3
発行日: 2017年
公開日: 2018/04/19
会議録・要旨集
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電子の永久電気双極子能率(EDM)は時間反転対称性の破れを表す物理量である。特定の原子では、この対称性の破れの効果が増幅されることに着目して、現在、原子EDM探索実験の開発を進めている。この探索精度向上には、原子と外部電場との相互作用時間を長くすることが可能な光双極子力トラップ装置の開発が重要となる。今回、この装置開発の現状、およびトラップ原子数の増強に向けた改良点について報告する。
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佐藤 智哉, 市川 雄一, 井上 壮志, 内山 愛子, 高峰 愛子, 小島 修一郎, 舟山 智歌子, 田中 俊也, 坂本 雄, 大友 祐一, ...
セッションID: 17pK23-4
発行日: 2017年
公開日: 2018/04/19
会議録・要旨集
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我々は能動帰還型核スピンメーザーを用いた反磁性原子Xeの永久電気双極子能率(EDM)の精密測定を目指している。本研究ではEDM測定精度を悪化させる種々のメーザー運転環境の変動からの影響を抑制するため、2種のXe同位体、^129^Xeと^131^Xeの核スピンメーザーを同時発振させて周波数比較を行う。これまでの実験・解析から、スピン歳差運動を維持するための帰還磁場がスピン観測過程に及ぼす影響が明らかとなりつつあるが、今回この排除を目的とした新たな帰還磁場印加方式の開発を行った。本講演では新方式における共存メーザーの周波数特性を含む、Xe原子EDM測定実験の現状と今後の見通しについて発表する。
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伊藤 茂康, 中路 雅也, 北口 雅暁, 清水 裕彦
セッションID: 17pK23-5
発行日: 2017年
公開日: 2018/04/19
会議録・要旨集
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中性子EDMの存在は時間反転対称性を破る。我々は結晶内の強い電場を利用した中性子EDM測定実験を進めている。その第一ステップとしてBi_12_GeO_20_結晶内電場の測定に取り組んでいる。先回の報告では、ペンデル干渉縞のコントラスト低及び統計少が主因となり結晶内電場の測定に至らなかった。これらの課題解決に取り組み、新たな実験を行ったのでその結果を報告する。
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中路 雅也, 伊藤 茂康, 北口 雅暁, 清水 裕彦
セッションID: 17pK23-6
発行日: 2017年
公開日: 2018/04/19
会議録・要旨集
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中性子電気双極子能率(EDM)探索はCP対称性の破れの探索の良いプローブである。ある種の結晶に存在する強力な電場(10^8^から10^9^[V/cm]程度)を利用することで中性子EDMを高い感度で測定できる可能性がある。現在我々はBi_12_GeO_20_を用いた実験を計画している。本講演では、将来的なEDM探索実験に向けた試料周りの磁場環境の設計などの検討について報告する。
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三原 基嗣, 増田 康博, 松多 健策
セッションID: 17pK23-7
発行日: 2017年
公開日: 2018/04/19
会議録・要旨集
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我々は、中性子 EDM 精密測定のための ^129^Xe 核スピン磁力計を開発中である。光ポンピングセル内で生成した高偏極 ^129^Xe を EDM 容器に導入するためのコールドトラップを構築し、性能試験を行っている。開発状況について報告する。
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佐々木 未来, 吉田 浩司, 田島 靖久, 石川 貴嗣, 宮部 学, 清水 肇, 山崎 寛仁
セッションID: 17pK24-1
発行日: 2017年
公開日: 2018/04/19
会議録・要旨集
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東北大学ELPHでは中間子光生成反応を用いて核子共鳴状態を研究している。実験にはELPHの1.3 GeV電子線加速器(BSTリング) へカーボンファイバーを差しこみ、制動放射によって発生させた光子ビームを用いている。現在開発中の光子ビームのエネルギー標識化装置TaggerⅡsではMWDCとシンチレータホドスコープを使用する。本講演では標識化装置TaggerⅡsで用いられるMWDC性能評価の結果について報告する。
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田島 靖久, 岩佐 美和, 佐々木 未来, 関 悠登, 遠藤 貴広, 小野 拓也, 柏倉 純平, 杉原 悠太, 和宇慶 ひかり, 吉田 浩司 ...
セッションID: 17pK24-2
発行日: 2017年
公開日: 2018/04/19
会議録・要旨集
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東北大学ELPHでは1.3GeVの電子線加速器を周回する電子ビームにより制動放射で生成した標識化光子ビームを用いた実験が行なわれている。現在開発中である光子ビームのエネルギー標識化装置TaggerIIsはMWDCとシンチレータホドスコープで構成される。本講演ではMPPCを用いたホドスコープのプロトタイプの時間分解能を測定した結果を報告する。
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二宮 亜紀, 相田 元気, I. S. Hasanah, 日出 富士雄, 本田 和久, 石川 貴嗣, 神田 浩樹, 金田 雅司, 葛西 裕磨 ...
セッションID: 17pK24-3
発行日: 2017年
公開日: 2018/04/19
会議録・要旨集
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東北大学電子光理学研究センター(ELPH)において,中性K中間子スペクトロメータ(NKS2)を用いた中間子光生成反応の研究を行っている.ELPH電子加速器のアップグレードに伴い,NKS2実験のための新しい光子標識化装置を開発したことで,より広い光子エネルギー領域での光生成反応の研究が可能になった.本講演では,!LaTeX$\eta$中間子生成反応を用いた標識化光子エネルギー較正と,!LaTeX$E_{\gamma}$=1-1.26 GeVにおける!LaTeX$\Lambda$粒子光生成反応の測定について報告する.
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益田 英知, 秋葉 康之, 中川 格, 三塚 岳, 山口 頼人, Eric Mannel, Rachid Nouicer
セッションID: 17pK24-5
発行日: 2017年
公開日: 2018/04/19
会議録・要旨集
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RHIC加速器にて2022年より行われるsPHENIX実験にて実験の根幹となるトラッキングシステムに用いられるシリコン飛跡検出器の開発が現在行われている。我々が開発しているシリコン飛跡検出器では、新たな読出しチップの冷却方法の導入を予定し現在研究開発が行われている。本講演ではシリコン飛跡検出器にて用いられている冷却システム開発の状況について報告する。
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信廣 晃秀
セッションID: 17pK24-6
発行日: 2017年
公開日: 2018/04/19
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LHC加速器における高エネルギー原子核衝突実験ALICEでは2021年から始まるRun 3での、前方ミューオン飛跡検出器(Muon Forward Tracker = MFT)実装を計画している。MFT導入により、ミューオン及びミューオン対が以前よりも低横運動量領域まで高分解能で測定可能となる。本講演では、MFTで使用する半導体素子の試作品pALPIDE (prototype of the ALICE Pixel Detector)についての、読出回路の信号閾値分布や雑音、検出効率などの性能評価の結果について述べる。
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竹内 大貴, 相田 元気, 金田 雅司, 神田 浩樹, 冨田 翔子, 外山 裕一, 中村 哲, 永尾 翔, 二宮 亜紀, 前田 和茂, I. ...
セッションID: 17pK24-7
発行日: 2017年
公開日: 2018/04/19
会議録・要旨集
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我々は、東北大学電子光理学研究センター(ELPH)において、実光子ビームを用いた!LaTeX$\Lambda$粒子生成反応の実験を主に行っている。現在、次世代!LaTeX$\Lambda$粒子光生成実験のために大立体角スペクトロメータであるNKS2のTOF検出器のグレードアップを計画している。新しいTOF検出器として、高時間分解能、磁場中でも使用可能、大型化が容易などの特徴を持つMulti-gap Resistive Plate Chamber(MRPC)を開発しており、これにより、!LaTeX$\Lambda$粒子同定のために必要なK^+^中間子の検出能力の飛躍的な向上が期待できる。本講演では、NKS2で行われた実験から得られたMRPCの性能評価の結果について報告する。
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宮田 聖也, 石川 貴嗣, 宮部 学, 時安 敦史, 小沢 恭一郎, 清水 肇, 井上 陽介, 白井 凜太郎, 中井 恒, 小原 裕貴, 渋 ...
セッションID: 17pK24-8
発行日: 2017年
公開日: 2018/04/19
会議録・要旨集
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東北大ELPHにおけるFORESTアップグレード実験では,超前方荷電粒子検出による中性ハドロン間相互作用の精密測定を目指している。この実験では超前方荷電粒子の磁場中の飛跡検出による運動量測定と飛行時間法による粒子識別を行う。そのためにドリフトチェンバーとTOFカウンターを導入する予定である。本講演では,東北大ELPHで行った検出器の性能評価テストの結果とその性能のばらつきについて報告する。
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高久 圭二, 嶋 達志, 民井 淳, 川島 祥孝, 友野 大, 松宮 亮平, 小林 真優里, 下村 浩一郎, 佐藤 朗, 二宮 和彦, 板橋 ...
セッションID: 17pK24-9
発行日: 2017年
公開日: 2018/04/19
会議録・要旨集
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我々は核子系の三体力を研究する目的で、^3^Heミューオン捕獲実験をRCNPで行うことを検討中である。検出器系は高価なヘリウムスリーガスをターゲットにし、二次ビームであるミューオンとの反応を測定するため、大立体角で、粒子識別の可能なコンパクトな検出器系が必要になる。本発表では本実験の目的と、散乱状態の三体力の存在を明らかにするための検出器系のデザイン及び性能評価とキャリブレーションの方法について発表する。
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小林 真優里, 高久 圭二, 嶋 達志, 下村 浩一郎, 民井 淳, 川島 祥孝, 友野 大, 松宮 亮平, 佐藤 朗, 二宮 和彦, 板橋 ...
セッションID: 17pK24-10
発行日: 2017年
公開日: 2018/04/19
会議録・要旨集
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我々は核子系の三体力の研究を目的として、^3^Heのミュオン捕獲実験を計画している。この実験では^3^Heガスをターゲットとするため計数率が低く、そのため検出器には大立体角と高検出効率が要求される。またミュオン捕獲からの陽子・重陽子と主なバックグラウンドであるミュオン崩壊電子とを見分けるため粒子識別が可能な検出器が求められる。これらの条件を満たす検出器として、粒子識別型のプラスティックシンチレータの採用を検討中である。本講演ではこのシンチレータの粒子識別能に関する性能評価について報告する。
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江上 魁, 今村 慧, 高峰 愛子, 小林 航, 藤田 朋美, 富永 大樹, 三條 真, 中村 祐太郎, 涌井 崇志, 古川 武, 上野 秀 ...
セッションID: 17pK24-11
発行日: 2017年
公開日: 2018/04/19
会議録・要旨集
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我々は超流動ヘリウム中に打ち込まれた低収量核原子の超微細構造間隔測定に向けたレーザー分光法の開発を行っている。過去に^87^Rbビームを用いたオンライン測定を行い、超微細構造遷移の直接観測に成功したが、信号強度がオフライン試験と比べて小さく、低収量核種への適用が困難となる可能性がある。測定感度の向上を目指し、Rb封入セルを用いた評価試験とオンライン測定に用いる光学クライオスタットの開発を行った。
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八木 大介, 青木 正治, 深尾 祥紀, 東 芳隆, 樋口 嵩, 飯沼 裕美, 池戸 豊, 石田 勝彦, 伊藤 孝, 岩崎 雅彦, 門野 良 ...
セッションID: 17pK24-12
発行日: 2017年
公開日: 2018/04/19
会議録・要旨集
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ミューオニウムは正ミューオンと電子との束縛状態であり、その超微細構造を精密測定する分光実験MuSEUMがJ-PARC MLF MUSEにて進行中である。背景事象として、ビーム中に混在する中性子およびガンマ線があり、これらを定量的に評価する検出器を開発している。検出器は、シンチレータの発光の時定数の違いを高速の波形デジタイザで評価することで入射粒子を識別する。本講演では開発の概要と現状について報告する。
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赤石 貴也, 浅野 秀光, 阪口 篤志, 白鳥 昂太郎, 野海 博之, 高橋 智則, 本多 良太郎, 他J-PARC E50コラボレーション
セッションID: 17pK24-13
発行日: 2017年
公開日: 2018/04/19
会議録・要旨集
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我々は、J-PARC高運動量ビームラインにおいてチャームバリオン分光実験を計画している。実験では大強度ビームを使用するため、シンチレーションファイバーや細い幅のプラスチックシンチレーターを使用する必要がある。本研究では、光センサーにMPPCを用いたこれら検出器の時間分解能を評価した。線源による測定と東北大学電子光理学研究センターにおいて、陽電子ビームを照射した測定の結果を報告する。
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川口 航史, 村瀬 功一, 平野 哲文
セッションID: 18aH22-1
発行日: 2017年
公開日: 2018/04/19
会議録・要旨集
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高エネルギー重イオン衝突反応ではクォークグルーオンプラズマ(QGP)が流体力学的な振る舞いを示す。一方、衝突する片方の原子核を陽子、重陽子などの小さい原子核に置き換えても集団的流れを示唆する実験結果が得られている。本講演ではQGPを流体力学的に扱う統合的動的模型を用いて、小さい衝突系における方位角分布の2次や3次のフーリエ級数の実験結果を解析し、ずれ粘性を引き出す。
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岡井 倫人, 橘 保貴, 平野 哲文
セッションID: 18aH22-2
発行日: 2017年
公開日: 2018/04/19
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LHCやRHICにおける高エネルギー重イオン衝突反応ではクォークグルーオンプラズマ(QGP)と同時に大量のミニジェットが生成されQGPを通過する際にエネルギー損失を起こす。本研究ではこのミニジェットのエネルギー損失によって誘起されたQGPの流体力学的振る舞いをQGP流体+ジェット模型を用いて解析する。特に方位角分布の高次のフーリエ級数v_n_の解析結果を紹介する。
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坂井 あづみ, 村瀬 功一, 平野 哲文
セッションID: 18aH22-3
発行日: 2017年
公開日: 2018/04/19
会議録・要旨集
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高エネルギー重イオン衝突反応において生成されるクォークグルーオンプラズマ (QGP)は、流体力学的な振る舞いを示すことが知られている。これまでにQGPの粘 性に関する解析が多くなされている一方で、散逸とともに現れる流体揺らぎがダ イナミクスに及ぼす影響は分かっていない。本講演では流体揺らぎを取り入れた 統合的動的模型を用いて、LHCエネルギーにおける事象平面の相関を解析し、流 体揺らぎが及ぼす影響を調べる。
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北沢 正清
セッションID: 18aH22-4
発行日: 2017年
公開日: 2018/04/19
会議録・要旨集
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相対論的重イオン衝突実験において、保存電荷高次キュムラントの測定が活発に行われている。しかし、実験で測定されるキュムラントは時間発展の終状態のものであり、真に興味のある初期熱力学の情報を直接反映するものではない。本講演では、実験で観測されるキュムラントを、ファクトリアルキュムラントと呼ばれる量を用いて解析することで、真に興味のある衝突初期段階のキュムラントを構築する方法について論じる。
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野中 俊宏, the STAR collaboration
セッションID: 18aH22-5
発行日: 2017年
公開日: 2018/04/19
会議録・要旨集
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QCD相図の高温領域における相転移は、明確な境界の無いクロスオーバーであると言われており、この相転移に敏感な観測量として、バリオン数分布および電荷分布の6次キュムラントが提唱されている。前回大会においては、STAR実験の金+金衝突\sqrt{s_{NN}}=200GeVにおける陽子数分布測定について、検出効率補正前の中心衝突度依存性に限定して講演を行った。今大会の講演では、検出効率補正後の中心衝突度およびアクセプタンス依存性について議論を行う。
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奈良 寧
セッションID: 18aH22-6
発行日: 2017年
公開日: 2018/04/19
会議録・要旨集
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イベントジェネレーターPYTHIA8を原子核衝突でも使えるように拡張する。この新しいモデルをもちいて、RHIC/LHCでの重イオン衝突で生成される粒子分布の衝突エネルギー、中心度依存性、ラピディティ依存性を系統的に解析する。
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杉浦 哲郎
セッションID: 18aH22-9
発行日: 2017年
公開日: 2018/04/19
会議録・要旨集
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近年の重イオン衝突実験においてはQGP物性の研究及びQCD臨界点の探索が盛んに行われており、解析においてはnet-chargeをはじめとする保存量の揺らぎが注目されている。本講演ではRHIC-STAR実験金+金衝突において取られた、!LaTeX$sqrt{s_{NN}}=7.7GeVから200GeVまでのnet-charge揺らぎのΔη依存性の解析結果を発表する。今大会では、前大会で発表したD-measureに加え、今まで論文として結果の出されていないキュムラント比についての最終結果も発表し、臨界点やQGPの相転移現象の物理的シグナルとして何を読み取ることができたかを議論する。
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武田 明莉, the PHENIX collaboration
セッションID: 18aH22-10
発行日: 2017年
公開日: 2018/04/19
会議録・要旨集
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RHIC-PHENIX実験で、2014年に収集されたデータより、金原子核同士の衝突における、高横運動量の荷電粒子の楕円的方位角異方性(v_2_)の測定結果について報告し、衝突中心度依存と横運動量依存について議論する。
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須原 唯広
セッションID: 18aH31-2
発行日: 2017年
公開日: 2018/04/19
会議録・要旨集
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角田 佑介
セッションID: 18aH31-3
発行日: 2017年
公開日: 2018/04/19
会議録・要旨集
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野呂 哲夫
セッションID: 18aH31-5
発行日: 2017年
公開日: 2018/04/19
会議録・要旨集
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Rangacharyulu Chary
セッションID: 18aH31-7
発行日: 2017年
公開日: 2018/04/19
会議録・要旨集
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大井 法子, 清水 裕彦, 広田 克也, 北口 雅暁, C. C. Haddock, W. M. Snow, 吉岡 瑞樹, 松本 悟, 三島 ...
セッションID: 18aK23-1
発行日: 2017年
公開日: 2018/04/19
会議録・要旨集
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我々は大強度陽子加速器施設(J-PARC)において中性子と希ガスの散乱を用いた未知相互作用探索を行っている。中性子は電荷がなく原子間力を抑えられる粒子である。散乱標的に希ガスを使い、中性子の散乱角度分布を精密に測定することで、ナノメートルスケールの未知相互作用を探索することができる。2016年6月と11月にデータを取得し、順次解析を行っている。実験とデータ解析の結果を報告する。
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北口 雅暁, 清水 裕彦, 広田 克也, 奥平 琢也, 岡田 晏珠, 伊藤 維久弥, 山本 知樹, 高田 秀佐, 古賀 淳, 吉岡 瑞樹, ...
セッションID: 18aK23-3
発行日: 2017年
公開日: 2018/04/19
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中性子吸収反応による複合核共鳴状態では部分波干渉によって対称性の破れが増幅する。時間反転対称性の破れについても電気双極子能率を超えた感度を持つ可能性がある。現在候補となるいくつかの標的核について、増幅度を見積もるための測定を進めている。J-PARCでの実験計画について報告する。
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奥平 琢也, 清水 裕彦, 北口 雅暁, 広田 克也, 岡田 晏珠, 伊藤 維久弥, 山本 知樹, 高田 秀佐, 古賀 淳, 吉岡 瑞樹, ...
セッションID: 18aK23-6
発行日: 2017年
公開日: 2018/04/19
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中性子共鳴吸収反応において時間反転対称性の破れが増幅されることが示唆されている。我々はこの探索に向けて複合核状態での(n,γ)反応を調査する実験をJ-PARC BL04で進めている。(n,γ)反応におけるγ線の角相関はFlambaumにより予言されているが、詳細な検証は未だ行われていない。本公演では前回公演よりも高精度化したγ線の角相関測定の結果と理論的予測との比較について論じる。
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清水 裕彦, V. Gudkov, W. M. Snow, J. D. Bowman, 北口 雅暁, 広田 克也, 奥平 琢也, 岡田 晏珠 ...
セッションID: 18aK23-7
発行日: 2017年
公開日: 2018/04/19
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複合核状態を利用したT-violationの研究では、偏極中性子を偏極核標的に入射させる。その際、P-violationやT-violationに無関係なスピンスピン相互作用の影響による中性子スピンの挙動を正しく評価しておくことが、微小なT-violationの探索を実行する上での前提となる。そこで偏極核標的内での中性子偏極度の挙動を考察し、その影響を抑制する方法について議論する。
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伊藤 維久弥, 清水 裕彦, 北口 雅暁, 広田 克也, 奥平 琢也, 岡田 晏珠, 山本 知樹, 高田 秀佐, 古賀 淳, 吉岡 瑞樹, ...
セッションID: 18aK23-8
発行日: 2017年
公開日: 2018/04/19
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中性子共鳴吸収反応において時間反転対称性の破れが増幅されることが示唆されている。我々はこの探索に向けて候補となる原子核の(n,γ)反応の測定をJ-PARC BL04で進めている。本公演では、Brを使用した実験のデータの解析の結果について発表する。
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山本 知樹, 清水 裕彦, 北口 雅暁, 広田 克也, 奥平 琢也, 岡田 晏珠, 伊藤 維久弥, 高田 秀佐, 古賀 淳, 吉岡 瑞樹, ...
セッションID: 18aK23-9
発行日: 2017年
公開日: 2018/04/19
会議録・要旨集
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中性子共鳴吸収反応による複合核状態では部分波干渉によって空間反転対称性の破れが増幅されることが知られている。時間反転対称性も同様に増幅されることが示唆されている。我々はこの探索に向けて複合核状態での(n,γ)反応測定をJ-PARC BL04で進めている。講演では本実験において必要な中性子偏極デバイスの開発の現状について報告を行う。
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清水 裕太, 尾崎 早智, 梶原 拓真, 坂元 祐子, 益田 英知, 村田 次郎, 山脇 友志, 渡辺 悦子, 後藤 文也, 北口 雅暁, ...
セッションID: 18aK23-11
発行日: 2017年
公開日: 2018/04/19
会議録・要旨集
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MTV実験ではベータ崩壊角相関項の測定を通して時間反転対称性の破れを検証し、標準理論を超える物理の探索することを目標としてきた。昨年度までの実験で、新たにgas chamber内のgain reductionによる系統性が見つかった。本講演では、今年度行われた偏極8Liビームを用いたPhysics Runに向けての系統性の抑制について報告する。
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後藤 文也, 北口 雅暁, 清水 裕彦, 横橋 麻美, 尾崎 早智, 梶原 拓真, 坂元 祐子, 清水 裕太, 益田 英知, 村田 次郎, ...
セッションID: 18aK23-12
発行日: 2017年
公開日: 2018/04/19
会議録・要旨集
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原子核のベータ崩壊角相関におけるR項は原子核スピン・電子運動量・電子スピンの三重項で表され、時間反転変換に対して符号を反転する。MTV実験ではR相関項の測定を通して時間反転対称性の破れを検証し、標準理論を超える物理の探索することを目標としてきた。本講演では偏極8Liビームを用いたPhysics Run の測定方法と測定内容と解析について報告する。
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稲葉 尚輝, 安藤 寛晃, 梶原 拓真, 齋場 俊太郎, 作田 友美, 篠崎 奈都美, 田中 祐太郎, 二宮 一史, 羽取 美令, 渡辺 悦 ...
セッションID: 18aK23-13
発行日: 2017年
公開日: 2018/04/19
会議録・要旨集
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1998年ADDモデルが発表された。余剰次元が1mm以下のスケールにコンパクト化されており、この範囲内で重力のべき乗則が逆二乗則から逸脱する可能性があるという。本研究室ではNewtonプロジェクトと称し、重力のべき乗則を近距離で精密検証する装置を開発してきている。その中でNewton-Vはミクロンスケールでの検証を目指している。
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早川 勢也, 安部 敬治郎, O. Beliuskina, 清水 英樹, L. Yang, 山口 英斉, S. Cherubini, P. ...
セッションID: 18aK24-3
発行日: 2017年
公開日: 2018/04/19
会議録・要旨集
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ビッグバン元素合成における^7^Li問題は長年の課題であるが、未だ決定的な解決は解っていない。我々は、低エネルギーRIビーム分離器CRIBで生成した^7^Beビームと間接測定法トロイの木馬法を用いて、^7^Li生成量に関わる2つの重要な反応^7^Be(n,p)^7^Li、^7^Be(n,\alpha)^4^Heをビッグバン元素合成のエネルギー領域で同時に測定した。本講演では、プレリミナリーな実験結果を報告する。
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大田 晋輔, Ribf113 Collaboration
セッションID: 18aK24-4
発行日: 2017年
公開日: 2018/04/19
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核物質状態方程式の荷電依存性の解明のため、非対称核物質の非圧縮率の精度向上を目的に、錫近傍不安定核の巨大単極共鳴の測定実験を理研RIBFにおいて行なった。重水素アクティブ標的に錫132を含む大強度ビームを照射して重心系前方散乱を含む重陽子非弾性散乱を測定した。実験の詳細と解析の現状報告を行なう。
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古野 達也, 川畑 貴裕, 津村 美保, 村田 求基, 森本 貴博, 稲葉 健斗, 高橋 祐羽, 武田 朋也, 王 惠仁, Tran Din ...
セッションID: 18aK24-5
発行日: 2017年
公開日: 2018/04/19
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不安定核実験における質量欠損分光法は、粒子崩壊閾値よりも高い励起状態の探査に有効であると期待されてきた。しかし、前方角度では反跳粒子のエネルギーが1MeV程度と小さいために、これまで測定が困難であった。我々は低エネルギ粒子の検出を実現するためにMAIKoアクティブ部標的の開発を行ってきた。2016年11月には^10^Cビームを用いた初めての具安定核実験を実施する。本公演では実験の概要を紹介し、解析の進捗状況を報告する。
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小山 俊平, 大津 秀暁, 清水 陽平, 米田 健一郎, 佐藤 広海, 本林 透, 西村 美月, 銭廣 十三, 櫻井 博儀, 武内 聡, 磯 ...
セッションID: 18aK24-6
発行日: 2017年
公開日: 2018/04/19
会議録・要旨集
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理研RIBFにおいて、^16^Cのクラスター準位を探索する実験を行った。この実験では、200MeV/uの^16^Cビームを液体^4^He標的に入射し^16^Cを励起した。励起状態の^16^Cの崩壊破砕片の四元運動量ををSAMURAIスペクトロメータによって測定し、不変質量法により励起準位を求めた。本講演では、^12^Be+^4^He+({\gamma})や^10^Be+^6^Heを含む崩壊チャンネルの解析の結果を報告する。
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S. Chebotaryov, S. Sakaguchi, T. Uesaka, T. Akieda, Y. Ando, M. Assie, ...
セッションID: 18aK24-7
発行日: 2017年
公開日: 2018/04/19
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In the summer of 2016 we carried out an experiment on 6He - proton elastic scattering at RIKEN, RIBF at 200 MeV/nucleon to probe 6He spin-orbit potential. Investigating change of spin-orbit interaction with unstable neutron-rich nuclei is of real physical interest as it is well known that spin-orbit coupling plays an important role in nuclear structure and reactions. The data obtained from this experiment should help us to understand how an exotic structure of the neutron-rich nucleus affects spin-orbit coupling in proton-nucleus scattering. Specifically, to investigate relation between diffuse nuclear density distribution in neutron-rich 6He and predicted weakening of spin-orbit coupling.In this presentation current status of data analysis will be presented. Preliminary result on obtained p-6He elastic scattering cross-section will be given.
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平山 晃大, 中村 隆司, 武内 聡, 近藤 洋介, 栂野 泰宏, 四方 瑞紀, 坪田 潤一, 尾崎 友志, 齊藤 敦美, 斗米 貴人, 大 ...
セッションID: 18aK24-8
発行日: 2017年
公開日: 2018/04/19
会議録・要旨集
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理化学研究所RIビームファクトリーにおいて核子あたり200MeVの^79,80^Seビームを用いてのクーロン分解反応実験を行った。本講演では実験データの解析の結果、特に$(\gamma,n),(\gamma,2n)$反応の断面積の結果について報告する。
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斗米 貴人, 中村 隆司, 栂野 泰宏, 近藤 洋介, 武内 聡, 齊藤 敦美, 平山 晃大, 尾崎 友志, 小林 信之, SAMURAI0 ...
セッションID: 18aK24-9
発行日: 2017年
公開日: 2018/04/19
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31Neは「逆転の島」領域に位置し、30Neをコアとする1中性子ハロー構造を持つ核として注目されている。逆転の島ではN=20のギャップを越えた2p-2h配位が基底状態の主な成分であり、そのため強く変形した状態が現れる。しかしこれまで変形度は実験的に測定されていないため、我々は31Neの回転準位の観測と変形度の特定を目的として、31Ne及び32Neについて分解反応実験を行った。実験は理化学研究所のRIBFにおいて核子当たり230MeVの31Neまたは32Neビームを炭素または鉛標的に照射し、分解後の30Neまたは31Ne及び中性子をSAMURAIスペクトロメータにより同時検出した。本講演ではその解析結果を報告する。
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