グリーン人的資源管理(Green Human Resource Management:GHRM)は、環境意識の高まりとともに注目を集めている研究分野である。近年、世界的に観光需要が拡大し、各国でホテル業界の重要性が増す一方、ホテル業界は資源消費量が大きく、環境負荷の軽減が強く求められている。本研究は、ホテル業界におけるGHRMに関する文献を対象に系統的レビューを行い、既存研究の着眼点を整理し研究領域・分析視点の特徴を明らかにするとともに、研究ギャップを特定し今後の課題を提示することを目的とする。文献調査は、学術データベースScopusにおいて2015年から2024年に掲載された文献を対象にスクリーニングを行い、最終的に43編を分析対象とした。分析の結果、①調査対象区分の設定によって分析結果が異なる可能性があること、②調査対象者の基準に関して研究者間で統一的な合意が存在しないことが明らかとなった。さらに、先行研究を統合したフレームワークを提示し、ホテル業界におけるGHRM研究領域を構造化するとともに、今後検討すべき研究課題を可視化した。