利用者支援事業基本型及び母子保健型の利用者支援専門員と上司を対象にニーズアセスメントに関する全国調査を実施し,その結果を記述統計的に分析した.
その結果,①基本型は50%以上が何らかのアセスメントツールもない状態で事業を実施し,母子保健型はアセスメントツールの活用は多かったが(71%)リスクアセスメント重視の傾向が見られた.②基本型の72%が保育士,母子保健型の87%が保健師で,社会福祉士は基本型で7%と活用度は低い.自己評価による資格別の強みと課題は,保健師はもっともアセスメントを実施しているが予防的視点の強化が必要,保育士は寄り添う力は高いがそれ以外のソーシャルワークの専門性の向上が必要,社会福祉士はもっともソーシャルワークの知識をもつが知識を実践に活かすことに課題がある.③ニーズアセスメントに意義が見出せず十分に実施されていない理由として,連携先のサービス不足が関連していることも示唆された.
抄録全体を表示