何かの理由で羽根よりエネルギーを取り出すことが中断されると, 羽根は自由回転を始める。この自由回転している羽根の制動が数値計算によって調べられた。羽根をその付け根で回してピッチ角を一様にゆっくりと変えることにより, 自由回転の状態を保ちながら徐々にその角速度を減少させて停止へ導くことが可能である。しかしながら, 流れの力学的状態を定める(羽根の半径)(羽根の角速度の大きさ)/(風速)が常に変動するので, ピッチ角を一様に変える制動のみで風車を停止させ続けることは技術的に困難である。従って,補助的な摩擦による制動が入用である。さらに, 摩擦による制動のみが使用される場合についても調査されている。
ここで, 羽根の形は中心角の小さい扇形であり, 空気の粘性と回転軸の垂線方向への羽根の後流の速度成分は無視されている。
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