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神戸市立病院紀要
Online ISSN : 2434-7590
Print ISSN : 0286-455X
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網膜の再生医療
栗本 康夫
2018 年 57 巻 p. 1-6
発行日: 2018年
公開日: 2019/06/21
DOI
https://doi.org/10.32301/kobecityhospital.57.0_1
研究報告書・技術報告書
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近年の幹細胞研究の進歩により従来は不可能と見なされていた網膜の再生医療が実現しつつある。網膜再生医療の最初のターゲットは網膜色素上皮(RPE) であり、これに成功すればより内層の神経網膜再生へと治療開発が進む。加齢黄斑変性(AMD) はRPE の加齢劣化に起因する疾患であり、RPE を治療できれば根治治療になり得る。我々はAMD のRPE 再生治療を目指して自家iPS 細胞由来RPE 移植治療を行った。世界初のiPS 細胞治療となった移植手術は成功、主要評価項目である安全性を達成し、形態と自覚症状において治療効果を認めた。自家iPS 細胞治療は医学的に成功を収めたが、膨大な時間や費用の問題も露わとなった。我々は実臨床で普及可能な治療を目指し、HLA マッチした他家iPS 細胞由来RPE 移植の臨床研究を進行中である。また、RPE の次の網膜再生医療のターゲットである視細胞移植でも動物実験で一定の成果を収めつつある。
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受診後早期に診断に至った発作性運動誘発性ジスキネジアの1 例
江口 純治, 松本 和德, 光田 好寛, 安島 英裕, 田中 由起子, 西山 将広
2018 年 57 巻 p. 7-11
発行日: 2018年
公開日: 2019/06/21
DOI
https://doi.org/10.32301/kobecityhospital.57.0_7
研究報告書・技術報告書
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発作性運動誘発性ジスキネジアは、短時間の不随意運動が急な運動によって誘発される稀な疾患である。この症例は12 歳男児で、主に運動開始時に、舞踏・アテトーゼ・ジストニアの何れか一つ、あるいは複数が連続・混在して認められた。発作は左上肢優位で、意識障害は伴わず、持続時間は1 分以内であった。発作間歇期の身体所見や検査には異常は認められず、カルバマゼピンの内服開始後は不随意運動が消失した。本症は、治療に対する反応性は良好であるが、心因反応やチックなどと間違われ、適切な治療が行われていない場合もあるため、疾患概念の理解が重要ある。
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