現場操業において鉛精鉱中の銀採収率が相当変動するので、現業成績を統計的に解析し、この変動が一定の法則によつていることを解明した。
すなわち33年6月より39年末の間において鉛精鉱中の銀採収率は原鉱銀品位が高ければ高く、また同一原鉱銀品位であれば鉛精鉱の鉛品位を低下させる程、銀採収は向上する。さらに(銀採収向上/鉛品位低下)は摩鉱、および浮選の条件により変動することを推定し得た。すなわち全銀量の35%は常に鉛精鉱に含まれ、35%以上60%の間の銀量が変動している。また鉛精鉱中の亜鉛品位は鉛品位と逆相関し、銀採収については鉛、亜鉛いずれの品位をとつても法則は同じであるが、鉛精鉱中め黄鉄鉱は鉛品位の変化とは関係か薄く、同一原鉱銀品位では精鉱鉛品位を低下させても黄鉄鉱含有%は略一定であり変化はない。
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