軸系アライメントの分析においてディーゼル主機のモデル化が非常に単純化されていることがよくあり,計算上,クランク軸は部分的にモデル化され,ベアリングのうち船尾側のものが考慮されているに過ぎない。この種の単純なモデル化では,通常,軸系アライメント状態については正確な情報を得られるが,クランク軸の状態とベアリング荷重についての正確なデータは得られない。詳細なクランク軸のモデルでは,エンジンベッドのホギングによる修正の初期の段階から考慮しなければ,ディーゼル主機アライメント状態についての満足のいく回答が得られないことがわかる。エンジンベッドのホギングは船殻の変位によるので,エンジンベッドをサギングさせることを考えれば,その影響を緩和できるものと考えられる。
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