日本うつ病リワーク協会誌
Online ISSN : 2435-1547
最新号
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創刊号巻頭言
寄稿
原著論文
  • 杉村 直哉, 丹治 梓, 高橋 健, 武井 勇樹, 廣 尚典
    2020 年 1 巻 p. 8-14
    発行日: 2020年
    公開日: 2021/07/06
    ジャーナル フリー

    本研究ではブルドン抹消検査によって評価しうる機能について検証した.65名の大学生が研究に参加した.多重線形回帰分析の結果から,ブルドン抹消検査には,認知機能,社会適応度,気分・疲労特性,睡眠,年齢が影響していた.総所要時間の予測因子として, SMSF Ver.2の回復感(β=0.43),BACS-Jの注意と情報処理速度(β=−0.37),SASS-Jの対人関係(β=−0.30),睡眠時間(β=−0.29)が抽出された.脱漏の予測因子としてSMSF Ver.2の回復感(β=−0.59),睡眠時間(β=0.35),BACS-Jの遂行機能(β=−0.29)が抽出された.誤数の予測因子としてSMSF Ver.2の気分状態(β=−0.51),SASS-Jの対人関係(β=0.42),BACS-Jの遂行機能(β=−0.33),年齢(β=0.31),BACS-Jの運動機能(β=−0.29)が抽出された.上趨異を予測する因子にはBACS-Jの遂行機能(β=0.30)が抽出され,下趨異を予測する因子にはSASS-Jの対人関係(β=−0.43)とBACS-Jの遂行機能(β=0.28)が抽出された.趨異平均の予測因子としてBACS-Jの遂行機能(β=0.36)とSMSF Ver.2のたいくつ感(β=0.33)が抽出された.ブルドン抹消検査により業務遂行能力を評価できる可能性が示唆された.

短報
実践報告
原著論文
  • 落合 舞子, 高岡 佑壮, 関 美貴子, 一宮 哲哉
    2020 年 1 巻 p. 26-32
    発行日: 2020年
    公開日: 2021/07/06
    ジャーナル フリー

    本研究では,心理尺度の得点の変化からリワークプログラムの効果を検討した.精神科クリニックの患者を対象にリワークプログラムを実施し,プログラムの前後でBDI-Ⅱ (Beck Depression Inventory Second edition),新版STAI (State-Trait Anxiety Inventory-JYZ),LSAS-J (Llebowitz Social Anxiety Scale),SASS-J (Social Adaptation Self-evaluation Scale)を実施した.これらの心理尺度の変化とプログラム終了後の転帰を統計的に分析した.その結果,すべての尺度においてプログラムの前後で0.1%水準の有意な改善がみられた.リワークプログラムは,休職を繰り返すケースに対しても有効であることが示された.また,復職群に比べ,中断群のプログラム開始時のSTAI状態不安得点が有意に高いことがわかった.プログラム開始時に不安が高い患者への心理的ケアの重要性が示唆された.

短報
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