1) 運動のバイオメカニックス的な解析の第一歩として脚の持続追従運動をとりあげた。
2) 各波形の持続追従運動では, 0.5Hzの周波数が限界で, それ以後の大きい周波数では追従不能に近づく。
3)
のこぎり波
, 矩形波, 正弦波, 三角波の4波形での持続追従運動を比較すると,
のこぎり波
の場合が最も秀れた成績を得た。
4) 追従運動を持続させてオールアウトに近づけば, 追従成績, 正確性, 速応性, 安定性の面で悪くなる様相であった。
5) 位相の面からいっても, 特別に
のこぎり波
の追従運動が秀れている。例えば, ベクトル線図をみると, 目標波形と追従波形のずれは, 他の波形に比較して小さく, 0.7Hzまで正確な追従曲線を描いている。
6) 追従運動における生体反応は, 心拍数からみると軽い運動で, 目標波形の繰り返しリズムによる心拍数の増減はみられなかった。筋放電量は, 増加し持続時間と比例的な関係を示した。また目標波形のリズムと生体反応のリズムは一致しなかった。
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