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クエリ検索: "クリフウセンタケ"
4件中 1-4の結果を表示しています
  • 登田 美桜, 畝山 智香子, 豊福 肇, 森川 馨
    食品衛生学雑誌
    2012年 53 巻 2 号 105-120
    発行日: 2012/04/25
    公開日: 2012/05/19
    ジャーナル フリー
    自然毒による食中毒発生リスクを効率的に低減させるためには,過去の発生状況およびリスク因子等に基づく重点的なリスク管理が必要である.本研究では,厚生労働省監修の全国食中毒事件録(平成元年~22年版)の自然毒食中毒事例を基に,わが国における中毒発生の傾向を検討した.平成元年以降の22年間を通じて自然毒食中毒の発生件数に経年的な減少傾向は見られず,発生を低減するために予防のための継続的な取り組みが必要であると考えられた.動物性および植物性いずれの自然毒においても主な原因施設は「家庭」であり,食中毒の発生状況および予防策,対応等について消費者向けの広い啓蒙・広報が重要である.また,食品の国際的な流通拡大や地球温暖化による海水温の上昇に伴い,これまで国内で食中毒が発生していない自然毒への対策も重要である.
  • 白川 誠, 石川 陽, 渕上 拓朗, 田中 恵
    日本森林学会誌
    2022年 104 巻 7 号 351-362
    発行日: 2022/12/28
    公開日: 2023/01/21
    ジャーナル オープンアクセス
    J-STAGE Data 電子付録

    都市近郊二次林における外生菌根菌(以下,菌根菌)の種多様性を明らかにするために,東京都青梅市のコナラを優占樹種とする二次林において,ラインセンサスおよびプロットサンプリングを実施し,子実体436個,菌根327根端,菌核3個の計766サンプルを採取した。形態分類およびrDNA-ITS領域を対象とした分子生物学的解析の結果,23科41属159 MOTUの菌根菌が同定され,林内にはテングタケ属,イグチ科,カラハツタケ属,ベニタケ属,ロウタケ属,ラシャタケ属が広く分布していることが確認された。一方で,ショウロ属やヌメリイグチ属など,センサスルート上やプロット内の各所において局所的に分布する菌種も多数確認された。これらのことから,人為的攪乱を受ける比較的小面積の二次林においても多様な菌根菌種が生息していることが明らかになった。また,プロットから得られた菌根菌を対象とした階層クラスター分析では,各プロットは共通の頻出群を有するものの,局所的に分布する科によって特徴づけられた。樹種構成の相違や人為的攪乱,林内に存在する多様な微地形といった要因が群集組成に影響を及ぼしていることが示唆された。

  • 福島県川内村における山野と集落の関係史
    金子 祥之
    林業経済研究
    2022年 68 巻 1 号 12-27
    発行日: 2022年
    公開日: 2022/08/19
    ジャーナル フリー
    本論文では,すでに経済的価値を失った山野の汚染が,村落社会にとってなぜ大きな問題となるのかを検討したものである。人びとの生活と森林との関係を非日常・日常の両面から,歴史的に検討した結果,つぎのことがわかった。すなわち,非日常という観点からは,山野が災害時の生活保障に重要な意味をもってきた。農業は自然に左右されてしまう不安定さを内包しているが,それに対応するために,家単位でも村単位でも対策がなされてきた。とくに村が主体となって,森林の計画的利用がなされてきたことを示した。つぎに日常という観点からは,日常食に用いる食材の約半数を山野から得てきたことを指摘した。山野の領域があることにより,食生活の豊かさ,ひいては食文化の豊かさが担保されていた。これらの事例研究から明らかなように,山野は村落社会にとって,その安定性・持続性と密接にかかわるきわめて重要なものであり,経済的価値だけでははかりえないことに留意しなければならない。
  • 松浦 俊也, 林 雅秀, 杉村 乾, 田中 伸彦, 宮本 麻子
    森林計画学会誌
    2013年 47 巻 2 号 55-81
    発行日: 2013/12/25
    公開日: 2017/09/01
    ジャーナル フリー
    森林がもたらす生態系サービスの一つである山菜・キノコ採りについて,天然林が卓越する福島県只見町を対象に,複数集落全戸への質問紙調査,のべ17名の採取者への2年間にわたる採取日誌調査,聞き取り調査を併用し,採取活動の実態を定量的に捉えるとともに,山菜・キノコの供給からみた経済価値を試算した。その結果,ブナ林や渓畔林,雪崩草地・低木林などの多雪山地のモザイク状の植生を場所や時期を変えつつ利用して多種類の山菜・キノコを採取している実態が捉えられた。世代や性別で差があるが60代以上を中心に現在も頻繁に採取が行われていた。採取種別の一日あたり平均採取重量や単価および,町全体での性別世代別の推定採取日数を掛け合わせて自家消費や贈答を含む経済価値を試算すると,山菜・キノコ採りそれぞれ少なくとも数千万円以上の経済価値が毎年発生していると推定された。採取活動は食材のみならず楽しみ(文化的サービス)としても重視する人が多く生態系サービスはより大きいと推察された。
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