本研究の目的は映画の制作を芸術を通した教育の手段として用いる際の留意点を明らかにする事である。本研究ではリードの芸術を通した教育の理論をもとに,映画の制作を通じた教育の可能性を考察した。その上で,哲学や社会学からアプローチし,現代における芸術を通した教育の手段としての映画の制作の意味を明らかにした。これにより,1,芸術を通した教育の方法としての映画の制作を用いる現代的な有用性,2,芸術を通した教育の方法として映画の制作を用いる際の評価方法,の2点が明らかになった。これらの2点をふまえると,映画の制作を芸術を通した教育として実践方法をデザインする上での留意点も明らかになった。
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