エジプト西部砂漠において最も有望な貯留層と考えられている下部白亜系Kharita層の貯留層評価を目的として, NMRと他の通常検層項目の組み合わせを主体とした検層解析を行った。NMR検層は岩石構成粒子には反応せず, 孔隙流体のみに反応することから, 可動水飽和率, 不動水飽和率, 炭化水素流体タイプ, 浸透率などの情報を容易に得ることができる。さらに密度検層などとの組み合わせによって全孔隙率, 浸透率を得ることができる。本スタディでは, Selkit-1X坑井のKharita層の砂岩層について, NMRとFMI, 密度, 比抵抗検層の組み合わせによる解析を行い, 軽質油胚胎層準と油水接触面を正確に特定することができた。本解析結果は, NMR検層と従来の通常検層項目の組み合わせによる解析が, 有効かつ効率的な油層評価手法であることを示している。
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