生後19日3,900gの新生児の腹腔鏡補助下卵巣嚢胞摘出術の麻酔を経験した.動脈血終末呼気二酸化炭素分圧較差(a-ETDCO
2)は,気腹前には1mm Hg, 5mm Hgでの気腹時には8mm Hgであった.7mm Hgの気腹と約10°のトレンデレンブルク体位の併用時には換気が障害され,a-ETDCO
2は12mm Hgまで増加し,下大静脈圧は,気腹前の6mm Hgから16~19mm Hgまで上昇した.新生児では気腹条件や体位により,a-ETDCO
2が大きく変動する可能性があり,注意が必要である.下大静脈圧は,気腹と体位変換を安全に行なう際の指標になる可能性が示唆された.
抄録全体を表示