センサ部分に駒込ピペット用ゴム帽を用いて教材用の簡易気圧計を製作した。センサ部を密閉装置内に置き,大気圧を基準として-150〜+150hPaの範囲で加圧と減圧を行ったところ,気圧計の液柱の高さは約0.81mm/hPaの割合で変化した。さらに,気圧の学習を行ったことのない小学校5年生を対象に,本教材の製作を通して気圧の学習を行ったところ,目に見えない空気の存在や重さ,圧力について,自分なりの考えを構築していく姿が見られた。また,自作気圧計を用いて,気圧を測定する活動を通して,測定に必要な条件を見出す学習が成立した。このことから,本教材はもの作り体験を通して,気圧の意味やその測定条件について追究する問題解決学習として利用できることが示唆された。
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