2008年度は歴史的の経済情勢激変の中,
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・メカトロニクス技術の強さと弱さが際立った一年といえる.年度前半は,自動車等のものつくり産業の好況を受け,環境対策も相まって,メカトロニクス化が一層の進展を見せた.また,非製造業分野ロボッにもRT産業の黎明を感じさせるものがあった.この源泉の一つとしては,継続的基礎研究があり,
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における学術的取組みや,その活用促進のための環境整備としての国家プロジェクトの継続的支援があげられる.このような中で,
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・メカトロニクス講演会2008は過去最大の参加者と発表件数を数え,
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・メカトロニクス分野が若い研究者を中心に益々大きなパワーとなってきたことを実感させるものである.一方,年度後半は米国発の劇的ともいえる景気の後退が起こり,
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・メカトロニクス関連産業もその荒波をまともに被ることになった.このことは,世界に誇れると自負してきた日本の
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・メカトロニクス技術にも,未だ,やるべきことは多いことの警鐘とも言える.幸いにも,圧倒的世界競争力を有するメカトロニクス部品も着実に誕生しており,その幾つかが機械学会賞として取り上げられたことは意義深いものがある.今回の不況脱出の鍵は環境であると言われている.少子高齢化が進む中,日本社会は新しい国の形を作っていかざるを得ない.
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・メカトニクスもそのシステム力を駆使して,他分野と融合した新しい技術分野を切り開いていかなければならない.本年度は正にその元年とも言えよう.
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