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104件中 1-20の結果を表示しています
  • 高井 渉
    電気学会誌
    2016年 136 巻 3 号 172
    発行日: 2016/03/01
    公開日: 2016/03/01
    ジャーナル フリー
    2016年3月26日開業予定の北海道新幹線 (新青森~新函館
    北斗
    間:149 km) は,現在,2シーズン目の冬期走行試験を控え,日々,乗務員の訓練運転を実施しているところで
  • 佐藤 貴之
    電気設備学会誌
    2017年 37 巻 2 号 110-113
    発行日: 2017年
    公開日: 2017/02/10
    ジャーナル フリー
  • 東北・北陸・北海道新幹線の事例から
    *櫛引 素夫
    日本地理学会発表要旨集
    2016年 2016s 巻 710
    発行日: 2016年
    公開日: 2016/04/08
    会議録・要旨集 フリー
    1.はじめに
       北陸新幹線が2015年3月に開業し、東京-金沢間が2時間半まで短縮された。2016年3月には北海道新幹線が新函館
    北斗
    開業を迎える。本研究は、新幹線駅が郊外に立地した市に着目し、より適切かつ速やかな対策の検討に寄与することを目的として、発表者が2015年までに青森市や北陸、北海道新幹線沿線で実施したフィールドワークと郵送調査に基づき、整備新幹線とまちづくりの関連について、地域政策上の論点整理と問題提起を速報的に試みる。

     2.北陸新幹線沿線の概況
       JR西日本のデータによれば、北陸新幹線利用者(上越妙高-糸魚川間)は在来線当時の3倍の水準で推移している。ただし、地域を個別にみると、例えば富山県高岡市は新幹線駅が在来線の高岡駅から1.8km南側に位置している上、速達型
    列車
    「かがやき」の全定期
    列車
    が通過し、さらに北陸本線が経営分離され特急
    列車
    も全廃に至った状況に対して住民の強い批判が存在する。新幹線通勤者の発生に伴う新高岡駅一帯の駐車場不足も問題となっている。
       また、新潟県上越市は、都市機能が直江津、春日山、高田、上越妙高の4地区に分散した。直江津駅は鉄道の結節点としての機能が低下する一方、田園地域に新設された上越妙高駅周辺の再開発地区利用は進んでいない。上越地方全体としても、特急「はくたか」の廃止によって中越・下越地方との往復手段が激減した。加えて、「かがやき」が上越妙高駅に停車せず、やはり住民の不満が大きい。

    3.北海道新幹線の開業概要
       北海道新幹線は新函館
    北斗
    -東京間が最短4時間2分と時間短縮効果が限られ、直通
    列車
    も1日10往復にとどまる上、新駅から函館市中心部まで18km、駅が立地する
    北斗
    市の市役所は11km離れている。料金も割高で、開業によって観光客がどの程度、増加するか、また、函館市や
    北斗
    市のまちづくりがどう進展するか不透明な状況にある。新函館
    北斗
    駅前の利用は進んでおらず、むしろ南隣の木古内駅一帯が、道の駅の併設などによって活況を呈している。

    4.青森駅、新青森駅と市民の意識
       各市町のまちづくりが今後、どう進展するかを予測する参考とするため、発表者は青森市民を対象に、青森駅および新青森駅に関する郵送調査を実施した(対象257件、回答87件、回収率34%)。
       市中心部に立地する青森駅からみて、東北新幹線の終点であり北海道新幹線の起点となる新青森駅は約4km西に位置する。2010年に東北新幹線が全線開業した後も周辺に商業施設やホテルは立地していない。
       ただし、函館市の医療法人が2017年春の開業を目指して総合病院を建設中で、新幹線駅前の利用法の新たな姿を示した。
      二つの駅と駅前地域に市民は強い不満を抱いており、総合的な評価で「満足」と答えた人は実質ゼロだった。機能や景観、アクセス、駐車場など、ほぼすべての面で不満が大きく、特に新青森駅の機能や景観への不満が目立った。
    両駅周辺の将来像については大半が「今と変わらない」もしくは「すたれていく」と予測する一方、今後の対応については、両駅とも「一定の投資を行い速やかに整備すべき」「投資は抑制しつつ着実に整備」「整備の必要なし」と回答が分かれ、市民のコンセンサスを得づらい状況が確認できた。

    5.考察と展望
       青森市民への調査を通じて、「新幹線駅はまちの中心部にあって当然」「新幹線駅前には買い回り品を扱う商業施設や都市的な集積、景観が必要」とみなす住民が多いことが確認できた。ただ、多くの回答者は新幹線利用頻度が1年に1往復以下にとどまり、積極的に両駅前へ出向いているわけでもない。上記の認識は必ずしも自らの新幹線利用や二次交通機能、外来者への配慮、さらにはまちづくりの議論と整合しておらず、鉄道駅や駅一帯の機能と景観をめぐり、市民の評価に錯誤が存在している可能性を否定できない。
       同様の傾向は、高岡市や上越市にもみられている。
       住民らは、在来線駅と新幹線駅が併設された都市を念頭に「理想像」を描き、そこから減点法で最寄りの新幹線駅を評価している可能性がある。その結果、新幹線駅が郊外に立地した地域では「理想像からの乖離」が、いわば「負の存在効果」をもたらし、新幹線をまちづくりに活用する機運を削いでいる可能性を指摘できる。
       整備新幹線の開業に際しては、主に観光・ビジネス面の効果が論じられがちである。だが、人口減少や高齢化の進展に伴い、医療資源の有効活用や遠距離介護、さらに空き家の管理・活用問題といった、住民生活や都市計画・まちづくりの課題を視野に、地理学的な視点に基づく地域アジェンダの再設定が不可欠と考えられる。
  • 杉山 隆文
    コンクリート工学
    2022年 60 巻 5 号 375
    発行日: 2022年
    公開日: 2023/05/01
    ジャーナル 認証あり
  • 川本 真紀夫
    電子情報通信学会 通信ソサイエティマガジン
    2017年 11 巻 2 号 112-117
    発行日: 2017/09/01
    公開日: 2017/09/01
    ジャーナル フリー
  • 加藤 由紀子
    日本国際観光学会論文集
    2017年 24 巻 17-23
    発行日: 2017年
    公開日: 2019/06/12
    ジャーナル オープンアクセス
    This study used card-rating conjoint analysis and Interpretive Structural Modeling (ISM) methodology to determine which factors are considered of greatest importance regarding access transport connecting the newly-opened Shin-Hakodate-Hokuto Shinkansen Station with Hakodate Airport and with the Hakodate City center.
    Analysis revealed that in addition to the cost of fare, other factors considered important were the required travel time, the burden of carrying luggage up and down stairs, the ability to secure a seat, and ease of transfer.
    To improve tourism services within Hokkaido, it is important to provide ease of movement for travelers. The methods employed in this study were shown to be useful and effective in quantifying factors representative of the demands of customers using these transportation services, so that they may be improved.
  • 佐藤 芳彦
    日本機械学会誌
    1990年 93 巻 858 号 393-396
    発行日: 1990/05/05
    公開日: 2017/06/21
    解説誌・一般情報誌 フリー
  • 湯浅 昇
    コンクリート工学
    2020年 58 巻 7 号 552
    発行日: 2020年
    公開日: 2021/07/01
    ジャーナル フリー
  • 杉山 隆文
    コンクリート工学
    2015年 53 巻 12 号 1027
    発行日: 2015年
    公開日: 2016/12/01
    ジャーナル フリー
  • 那須野 育大, 安達 晃史, 湧口 清隆
    交通学研究
    2023年 66 巻 55-62
    発行日: 2023/03/31
    公開日: 2024/04/01
    ジャーナル フリー
    本研究では、赤字路線活性化の可能性について、沿線居住者中心の「局地的視点」にとどまらず、沿線外居住者を考慮した「広域的視点」に着目して考察した。まず、クラウドファンディングによる鉄道の非利用価値推計について検討し、嵯峨野観光鉄道の事例から、調達資金の多くが非利用価値である可能性を示した。次に、直接利用価値の観点から観光
    列車
    導入の試算を行い、数千万円から1億円程度の年間収益を実現できることが分かった。これらは、これまで計測されなかった新しい利用価値・非利用価値といえる。赤字路線の存廃・活性化の検討にあたり、こうした新たな価値により一層着目すべきである。
  • 伴 浩美, 大薮 多可志
    バイオメディカル・ファジィ・システム学会大会講演論文集
    2018年 31 巻
    発行日: 2018/11/03
    公開日: 2021/02/01
    会議録・要旨集 フリー

    On March 14, 2015, the Hokuriku Shinkansen line started its operation between Nagano and Kanazawa Station. It came to connect Tokyo to Kanazawa in Ishikawa Prefecture in about 2 hours and 30 minutes. Moreover, it was renamed the “Hokuriku Shinkansen” at this time. The approach from the metropolitan area to “Toyama prefecture,” whose charm is nature including Tateyama and Kurobe, and “Ishikawa prefecture,” whose capital Kanazawa is popular for its history and tradition of Kaga-hyakumangoku was greatly improved. In this study, what evaluations the Hokuriku Shinkansen has received by its users for these three years were investigated using online reviews.

  • 角 一典
    現代社会学研究
    2017年 30 巻 19-26
    発行日: 2017年
    公開日: 2018/06/16
    ジャーナル オープンアクセス
  • *櫛引 素夫
    日本地理学会発表要旨集
    2015年 2015a 巻 205
    発行日: 2015年
    公開日: 2015/10/05
    会議録・要旨集 フリー
    1.本研究の目的
    整備新幹線の一路線である北海道新幹線は2016年3月に道南・新函館
    北斗
    開業を迎える。発表者は2014年8~9月、青森県内の青森、弘前、八戸の3市で、選挙人名簿から抽出した住民896人を対象に郵送で、北海道新幹線開業で予想される地元の変化に関する調査を実施した(回答313人、回収率35%)。本研究では、この調査に基づいて開業に対する地元の意識を分析、さらに直近の調査から、青森県内と道南地区が開業に向けて抱える課題を整理する。

    2.青森県における道南開業の経緯と意義
    青森市において函館市は「青函ツインシティ」の提携相手、また小学校の修学旅行先などとして親しまれると同時に、北海道新幹線の開業後には観光客を奪う格上の観光地として警戒されてきた。青森市内には、東北新幹線開業から北海道新幹線開業までの期間を「ターミナル効果の享受期間」として期待する空気があった。しかし、北海道新幹線の着工決定に伴い、新青森駅がターミナルとなる期間が約5年と確定、市内の期待感は一気にしぼんだ。一方で、県内随一の観光都市である弘前市は2010年12月の新青森開業時から道南地域との連携を本格化させた。また、八戸市は、2002年の東北新幹線開業時に八戸-函館間の特急
    列車
    が新設されて以来、同じ水産都市として、函館市との交流を強めてきた。以上のような経緯により、古くから函館市と交流の深い青森市で北海道新幹線開業への期待感が低く、より遠い八戸市や新幹線の沿線にない弘前市で期待感が高い、という現象がみられた。新青森開業の3カ月後に東日本大震災が発生、十分な開業効果の享受に至らなかったことから、青森県側は新函館
    北斗
    開業を「第三の開業」と位置付けた。北海道側との商談会が開かれ、開業時にJRグループが展開するデスティネーション・キャンペーンの事務局も青森県側に置かれるなど、各種活動が活発化している。

    3.調査結果にみる住民意識
    発表者が日本地理学会の2015年春季学術大会で報告したように、整備新幹線の開業地域ではこれまで、地元経済界や行政機関の動向を調査した事例は多いものの、住民の意識や開業に対する評価は、そもそも検討・調査対象としてほとんど認識されていなかった。今回の調査を通じて、北海道新幹線に対する青森県内3市の住民意識の一端がデータとして明らかになった。 道南地方へ年1回以上、出向いている住民は、最も多い青森市でも14.7%にとどまり、各市とも6~7割は「ほとんど行かない」と回答、日常的な交流は必ずしも活発ではないことがうかがえる。だが、新幹線開業後については、各市とも4割前後が「道南へ出向く機会が増える」と答え、一定程度は交流の増加が期待できる。 ただ、北海道新幹線の開業がもたらす変化については、ネガティブな予測がポジティブな予測を大きく上回った。最も悲観論が強い青森市での上位回答(複数回答)は、「道南・函館に青森県の観光客が吸い取られる」62.9%、次いで「道南・函館に青森県の経済的な利益を吸い取られる」39.7%、「北海道から青森県を訪れる観光客が日帰り化する」37.9%だった。弘前市は「観光客が吸い取られる」(47.5%)、「観光客が日帰り化する」(43.6%)に続き、「青森県と北海道の経済的な交流が活発化する」(41.6%)が入った。八戸市は上位3項目が弘前市と同じで、いずれも47.9%だった。全体的にみて、弘前、八戸の両市は警戒心が強い半面、期待感も高い。新函館
    北斗
    開業が「自分の暮らしに良い効果をもたらす」とみる住民は、青森市で25.0%、弘前市で21.8%、八戸市で24.0%にとどまる一方、「青森県に良い効果をもたらす」はそれぞれ27.6%、34.7%、38.5%と高めの数字となっている。

    4.今後の課題
    青森県内には北海道新幹線の奥津軽いまべつ駅が立地し、開業準備が急ピッチで進んでいる。ただ、同駅が所在する今別町は人口約2,700人にすぎず、開業効果の創出や地域づくりへの新幹線活用が課題となっている。一方、道南側は新函館
    北斗
    駅の開発や機能整備が懸案となっていたが、2015年7月にようやく、地元資本がホテル、温浴、物販・飲食施設を備えた複合ビルを建設することが決まった。しかし、東京-新函館
    北斗
    間の最短所要時間が4時間を超える上、新幹線駅から函館市中心部まで18kmもの距離があるため、地域振興にどのような効果を見込めるか、不透明な状態にある。整備新幹線の建設の是非や意義については、多くの論点がある一方で、特に本研究で扱った住民の意識などの視点は看過されてきた。2015年3月に開業した北陸新幹線も同様である。青函地域が著しい人口減少に見舞われる中、住民意識が実際に、地域振興とどうリンクしているのか検証し、対策に活用する必要がある。

  • -北の天地人と時空-
    亀谷 隆
    電気設備学会誌
    2008年 28 巻 11 号 859-862
    発行日: 2008/11/10
    公開日: 2014/12/18
    ジャーナル フリー
  • -改革5周年を迎えて-
    武田 泉
    北海道地理
    1993年 1993 巻 67 号 47-55
    発行日: 1993/04/30
    公開日: 2012/08/27
    ジャーナル フリー
  • 佐伯 吾一
    電気設備学会誌
    2018年 38 巻 12 号 733-735
    発行日: 2018年
    公開日: 2018/12/12
    ジャーナル フリー
  • 岡田 昌彰
    ランドスケープ研究
    2016年 79 巻 5 号 545-550
    発行日: 2016年
    公開日: 2017/03/17
    ジャーナル フリー

    Limestones have been playing important roles in offering fundamental materials for construction of public infrastructure. There are many limestone quarries in Japan and they formed the cement industrial cities around them with conspicuous industrial landmarks. Cement industries brought wealth to the city and advanced infrastructures, such as high-graded trunk roads or rich architectures. In addition, huge cement works form characteristic technoscape (industrial landscape) which is cherished by local people as their home landscape. This study manifests the landscape properties of cement and limestone industrial cities, by observing 37 cities in Japan, with in-situ survey of the landscape, bibliographic and folklore survey of lime-originated folk customs, festivals or local songs. The findings of this study are, (1) Prominent technoscape of cement is formed in process of cement production, lime transportation and lime quarry, (2) Landscape of limestone-originated nature, such as karst valley, limestone cave, or karst polje (large elliptical depression) is formed nearby, and (3) Lime-originated natural landscape formed by easy erosion of limestone took on sublime appearance, generated animism, and it has been existing with deformation or relocation by companies after industrialization.

  • 櫛引 素夫
    青森大学付属総合研究所紀要
    2024年 25 巻 2 号 18-35
    発行日: 2024/03/31
    公開日: 2024/04/12
    研究報告書・技術報告書 オープンアクセス
    北陸新幹線は2024年3月,石川県金沢市-福井県敦賀市の区間が開業する.その半年前のタイミングで実施した敦賀市民1,200人を対象の郵送アンケート記述を目的とする.回収率は20%にとどまったが,市民の8割近くが新幹線開業を歓迎し,観光振興や駅周辺の整備,東京都や石川県,富山県とのアクセス向上への期待が高いことが分かった.半面,地元の観光面や中心市街地の魅力が限定的だと見る回答が多く,今後の対応が課題である.また,新幹線開業に伴って福井県域と関西圏,中京圏を結んでいる特急
    列車
    の運行が敦賀以南に短縮されることから,福井県と両地域のつながりが弱まるという懸念が強い.
  • *櫛引 素夫
    日本地理学会発表要旨集
    2020年 2020s 巻 915
    発行日: 2020年
    公開日: 2020/03/30
    会議録・要旨集 フリー

    1.本研究の目的 青森県の津軽半島北部は人口減少と高齢化の進行が著しい。2016年3月の北海道新幹線開業に伴ってJR津軽海峡線が廃止となり、交通網が大きく再編された。発表者は、一連の変化が住民に及ぼした影響や、住民がどのように在来線・JR津軽線や北海道新幹線を利用しているかを明らかにするため、外ヶ浜町と今別町の全世帯を対象に2019年10月、両町の協力を得て調査を実施した。本研究ではその結果を速報的に報告するとともに、人口減少が進む地域における在来線の将来、並びに整備新幹線が果たし得る役割を検討する。

    2.外ヶ浜町、今別町の概要と調査状況 外ヶ浜町は2005年、蟹田町・平舘村・三厩村の合併によって成立した。今別町を挟んで飛び地状の町域を持ち、役場所在地は蟹田地区である。2019年10月1日現在の住民基本台帳人口は5951人、世帯数は2881、2018年10月1日現在の高齢化率は49.1%と県内第2位、2009〜2019年の人口減少率は約26%である。今別町は同じく人口2569人、世帯数1416、高齢化率は54.9%と14年連続で青森県内第1位、人口減少率は約27%である。

     調査票の配布は両町の広報誌などの配布チャンネルで行い、実際の配布数は外ヶ浜町が2612枚、今別町が1207枚だった。回収数は外ヶ浜町が323枚、今別町が325枚で、回収率はそれぞれ12.4%、26.9%だった。

    3.2町に及んだ交通網の変化 JR津軽線は青森駅と津軽半島の北端・三厩駅を結ぶ路線である。南半分の青森−蟹田間は電化され本数も多いが、北半分の蟹田−三厩間はディーゼル車が1日5往復するにとどまる。北海道新幹線の開業までは、特急が津軽線の一部を経由して函館−青森間を結び、現在の奥津軽いまべつ駅に近い津軽今別駅と蟹田駅に停車していた。

     北海道新幹線の開業後はこの特急が廃止された。蟹田駅は、青森駅への速達手段を失うとともに、特急なら1時間半ほどで到達できた函館駅には、①津軽線や自家用車で奥津軽いまべつ駅へ出向いて北海道新幹線に乗り、さらに終点・新函館

    北斗駅から函館線の列車
    で函館駅へ向かう、②津軽線と奥羽線を乗り継ぐか、自家用車などで新青森駅へ出向き、北海道新幹線−函館線と乗り継ぐ、といういずれかの方法でしか到達できなくなって、所要時間とコストが増加した。

     一方、今別町は奥津軽いまべつ駅が立地し、新幹線料金は他の新幹線より割高ながら、奥津軽いまべつ−新青森間は15分、奥津軽いまべつ−新函館

    北斗
    間は46分と、利便性は大幅に拡大した。 

    4.調査結果の概要 津軽線については、「ほぼ毎日利用する」利用者はほとんどが高校生だが、高齢化の進展を反映し、その割合は両町とも極めて低い。一方、回答者の大半を占める高齢者は、多くが無職である事情も手伝い、「月に何回か使う」が外ヶ浜町で2割、今別町が1割、「年に何回か使う」がそれぞれ3割、2割程度である。最も多いのは「ほとんど使わない」で、外ヶ浜町は約38%、今別町は約66%に達している。

     津軽線を利用しない理由は「乗用車があるから」が突出して多く、クルマ社会と人口減少による需要の縮小、ダイヤや駅までの距離による「使い勝手の悪さ」が負のスパイラルを構成している様子を確認できた。一方で、免許返納後の交通手段に不安を訴える声も散見された。

     記述項目で注目されるのは、「津軽線を利用しない理由」として跨線橋の昇降の困難さを挙げる人が少なくないことである。「高齢化の先進地域」としての津軽線沿線を考えると、時期の差はあれ将来的に日本の多くの地域が、同様の状況に直面する可能性が高い。

     北海道・東北新幹線の利用状況をみると、両町とも複数回の利用経験者が多く、交通手段としての定着状況を確認できた。また、新青森駅、奥津軽いまべつ駅をともに利用している人が目立ち、今別町でも新青森駅まで出向いて乗車している人が少なくない。

     用途は両町とも「旅行」が最多だが、「仕事・出張」を挙げた人が予想以上に多く、発表者にとっては新幹線の役割を再考させる結果となった。「親の介護」「帰省」といった目的を挙げる人も一定数おり、人口減少社会における「遠距離介護・見守り」ツールとしての新幹線の役割を浮かび上がらせた。ただし北海道新幹線の高い運賃には抵抗もある。

    5.展望 整備新幹線の開業に際しては、新幹線や駅の利用状況、観光客の入り込みなどに焦点が当たりがちである。しかし、地元にとって最も重要なのは、住民の生活への影響であることは言を俟たない。特に、人口減少や高齢化が著しい地域に、新幹線はどのような課題と可能性をもたらすのか、また、在来線はどのような役割を果たし得るのか、これから開業する地域も、既に開業した地域も、適切に(再)検証する必要があろう。 

     ※青森学術文化振興財団・平成31年度助成事業

  • 越川 康夫, 村川 三郎, 坂上 恭介, 仲川 ゆり, 高津 靖夫
    空気調和・衛生工学会大会 学術講演論文集
    1999年 1999.2 巻 G-39
    発行日: 1999/08/10
    公開日: 2017/08/31
    会議録・要旨集 フリー
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