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クエリ検索: "口蓋化"
713件中 1-20の結果を表示しています
  • 竹村 明日香
    日本語の研究
    2013年 9 巻 2 号 16-32
    発行日: 2013/04/01
    公開日: 2017/07/28
    ジャーナル フリー
    キリシタン資料によると,中世末期のエ段音節ではエ・セ・ゼの3音節のみが硬
    口蓋化
    していたと考えられる。しかし中世期資料によっては他の工段音節でも硬
    口蓋化
    していたことを窺わせる例もあり,果たしてどの音節が硬
    口蓋化
    していたのかが問題となってきた。本稿ではこの問題を解決する一助とするため,近世〜現代九州方言のエ段音節を通時的・共時的に観察した。結果,エ段音節では,子音の調音点の差によって硬
    口蓋化
    が異なって現れていることが判明した。即ち,歯茎音の音節では子音の主要調音点を変える硬
    口蓋化
    が生じているのに対し,軟口蓋音や唇音の音節ではそのような例が認められない。このような硬
    口蓋化
    の分布は,通言語的な傾向と一致している上に,キリシタン資料のオ段拗長音表記とも平行的であることから,中世エ段音節の硬
    口蓋化
    の分布としても十分想定し得るものであると考えられる。
  • 宮之 下靖子, 香月 武, 田代 英雄
    日本口蓋裂学会雑誌
    1977年 2 巻 2 号 27-33
    発行日: 1977/12/25
    公開日: 2013/02/19
    ジャーナル フリー
    最近,口蓋裂児の異常構音のなかで,とくに歯音,歯茎音の構音点の
    口蓋化
    傾向がとりあげられて,その成因について種々論議されている.
    教室において昭和47年1月から49年12月迄に口蓋裂の形成手術を行ったものは96名であったが,そのうち11名(11.5%)に術後,歯音・歯茎音の
    口蓋化
    傾向が認められた.これらについてその出現要因として破裂型・咬合状態,痩孔の3つの因子を設定し,これらと
    口蓋化
    傾向出現との関係を調査した.その結果,破裂型についてみると・破裂の程度の高度なものほど
    口蓋化
    傾向が出現しやすい傾化にあるようであるが,統計的には有意の差は認められなかった.咬合状態,痕孔との関係は認め難かった.しかし歯音,歯茎音の習得typeと
    口蓋化
    傾向との関係をみると,歯音・歯茎音を時々軟口蓋音に置きかえるものと,時々声門音,口唇音,声門破裂音に置きかえるものの一部に
    口蓋化
    傾向が出現した.これらの置きかえが認められなかったものでは,
    口蓋化
    傾向をきたすものはなかった・したがって
    口蓋化
    傾向は,それが出現する前段階の歯音,歯茎音の構音状態と関連があるように思われた・治療方法としては,視覚的あるいは触覚的な方法を重点的にとりいれた.患児によっては舌尖を上手に使えなかったり・あるいは上顎歯列弓の変形,上顎前歯部歯牙欠損のために,舌尖が適切な位置を感じとれない場合があったので・これらでは義歯の装着,Hynesの床装置を使用した結果,効果的であった.
  • 医用電子と生体工学
    1995年 33 巻 Supplement 号 440-446
    発行日: 1995/05/01
    公開日: 2011/10/14
    ジャーナル フリー
  • 口蓋化構音が発現した片側性完全唇顎口蓋裂患者の口蓋形態三次元的分析
    西久保 舞, 平原 成浩, 五味 暁憲, 西原 一秀, 野添 悦郎, 中村 典史
    日本口蓋裂学会雑誌
    2007年 32 巻 1 号 57-67
    発行日: 2007/04/30
    公開日: 2013/02/19
    ジャーナル フリー
    Hotz型人工口蓋床(Hotz床)が
    口蓋化
    構音発現に及ぼす影響を明らかにするために,Hotz床の有無による
    口蓋化
    構音の発現頻度の分析および口蓋形態の三次元的分析を行った.
    対象は,当科で口蓋形成術を行い4歳時に言語評価を行った片側性唇顎口蓋裂患者142例である.さらに,三次元的分析の対象として4歳時点での上顎模型を有する32症例を抽出し,Hotz床の有無および
    口蓋化
    構音の有無によって4群に分類した.内訳は,Hotz床未使用症例15例中,10例が正常構音群,5例が
    口蓋化
    構音発現群,Hotz床使用症例17例中,10例が正常構音群,7例が
    口蓋化
    構音発現群である.模型計測にて得られた三次元画像上で水平面,前頭断面,矢状断面における計測を行い,各群間で比較した.以下に結果を示す.
    1.Hotz床使用の有無による
    口蓋化
    構音発現頻度は,Hotz床未使用患者29.1%(16/55例)に対しHotz床使用患者は13.8%(12/87例)と少なく,而群間に有意差を認めた.
    2.Hotz床未使用群15例における正常構音群10例と
    口蓋化
    構音発現群5例の口蓋形態を比較すると,
    口蓋化
    構音発現群は正常構音群に比べ有意に口蓋後方部の狭小化,口蓋前方部の非対称性,浅化と平坦化が見られた.これらの口蓋形態の特徴は,
    口蓋化
    構音発現の要因になりうると考えられた.
    3.Hotz床使用群17例における正常構音群10例と
    口蓋化
    構音発現群7例では,両群問に有意な口蓋形態の違いは認められなかった.
    4.
    口蓋化
    構音発現群12例におけるHotz床使用群7例と未使用群5例の問では,Hotz床未使用群に見られた口蓋後方部の狭少化,口蓋前方部の非対称性と平坦化という口蓋形態の特徴は,Hotz床使用群で認められなかった.
    5.以上より,Hotz床は
    口蓋化
    構音発現の要因の1つである口蓋形態の異常を改善することによって,
    口蓋化
    構音の発現を減少させることが伺えた.
  • 山本 奈加子, 金髙 弘恭, 板垣 祐介, 五十嵐 薫
    日本口蓋裂学会雑誌
    2017年 42 巻 3 号 215-224
    発行日: 2017/10/25
    公開日: 2017/12/07
    ジャーナル 認証あり
    口唇口蓋裂に関連する問題は多岐にわたり,なかでも,コミュニケーション障害となり得る言葉の問題は,個人のQOLを考える上で重要な部分を占める。しかしながら,これまでの研究では,口唇口蓋裂患者における
    口蓋化
    構音の発現要因について充分な検討がなされていなかった。
    そこで本研究では,客観的な評価指標を用い,
    口蓋化
    構音発現と口蓋形態や咬合状態,鼻咽腔閉鎖機能との関連性を音声言語学的観点から総合的に明らかにすることを目的とした。
    対象は東北大学病院・唇顎口蓋裂センターにて,治療・管理を行う片側性唇顎口蓋裂36例とした。口蓋形態計測のために,各対象者の4~5歳時の歯列模型を非接触3次元計測装置によりスキャンし,3次元計測ソフトウェアにより3次元的計測を行った。加えて,咬合評価および鼻咽腔閉鎖機能検査を実施し,
    口蓋化
    構音発現との関連性について統計学的に検討を行った。
    その結果,本研究では以下の点が明らかとなった。
    ①口蓋形態の計測結果
    長径,幅径,高径,表面積,容積,いずれにおいても,正常構音群と比較し
    口蓋化
    構音群で小さい傾向を示した。特に,口蓋後方の幅径と高径で有意差を認めた。
    ②咬合評価
    咬合については,正常構音群と比較して,
    口蓋化
    構音群では半数以上が不良傾向にあり,特に,患側臼歯部の頬側咬合では,有意な悪化が認められた
    ③鼻咽腔閉鎖機能評価
    両群とも良好例が多く,
    口蓋化
    構音発現との有意な関連性は認められなかった。
    本研究結果より,特に,口蓋後方における幅径の狭窄や高径の浅化と,それに伴う患側の臼歯部頰側咬合の悪化が,
    口蓋化
    構音の発現に関与している可能性が示唆された。これらの研究成果を口唇口蓋裂患者の治療に反映させることで,患者個人のQOL向上に寄与するものと期待できる。
  • 今井 智子, 道 健一, 山下 夕香里, 鈴木 規子
    日本口蓋裂学会雑誌
    1989年 14 巻 2 号 191-204
    発行日: 1989/09/30
    公開日: 2013/02/19
    ジャーナル フリー
    早期手術後に良好な鼻咽腔閉鎖機能を獲得した口蓋裂術後症例にみられる種々の構音障害の発現時期および経時的変化を明らかにするために,1977年から1985年までの問に昭和大学第一口腔外科および関連病院において口蓋形成術(粘膜骨膜弁法による口蓋後方移動術)を受け,良好な鼻咽腔閉鎖機能が得られた31例(両側性唇顎口蓋裂5例,片側性唇顎口蓋裂17例,口蓋裂9例)の構音の変化について経年的観察を行ったところ,以下のような結果が得られた。
    1)異常構音は18例(58%)に認められたが,そのなかでは
    口蓋化
    構音が最も多く,ついで声門破裂音,鼻咽腔構音,側音化構音の順であり,咽頭摩擦音,咽頭破裂音は1例も認められなかった。
    2)異常構音が自然治癒した症例は18例中5例(28%)であり,異常構音延べ27例中でみると自然治癒9例,改善8例,他の異常構音への移行例3例,不変7例であった。自然治癒は声門破裂音が最も多く認められ,ついで鼻咽腔構音,
    口蓋化
    構音の順であり,側音化構音には認められなかった。
    3)自然治癒の時期は異常構音の種類によって異なり,声門破裂音および鼻咽腔構音の単独例では3歳から3歳半の鼻咽腔閉鎖機能の獲得時期と一致し,
    口蓋化構音症例および口蓋化
    構音を合併した鼻咽腔構音症例では4歳半から5歳半の間に認められた。
    4)
    口蓋化
    構音の自然治癒および改善の経過には構音発達の過程において早期に獲得される音から,しかも音節レベルから段階的に治癒していくものと,全ての音の構音点が舌運動の習癖の変化に伴い舌背から徐々に舌尖に移行して同時に改善するものとが認められた。前者では
    口蓋化
    構音のDPパターンは硬口蓋後縁にのみ接触する型であり,後者では厚い接触であった。
  • 加藤 正子, 岡崎 恵子, 大久 保文雄, Piyoros PREEYANOT, 鬼塚 卓弥, 佐藤 昌史
    日本口蓋裂学会雑誌
    1993年 18 巻 2 号 172-180
    発行日: 1993/04/30
    公開日: 2013/02/19
    ジャーナル フリー
    昭和大学口蓋裂診療班が発足した1980年4月から1986年3月の6年間に形成外科に於て1歳6か月までに口蓋の初回手術を行った口蓋裂児のうち術直後から5歳まで継時的に言語の評価が可能であり,かつ言語発達が正常であり,口蓋裂以外の障害を伴わない221例について,術後の鼻咽腔閉鎖機能,痩孔の状態,及び乳爾列期の咬合と歯列形態を評価し,それらの項目と構音障害,特に
    口蓋化
    構音と側音化構音の関係を調べ,以下の結果を得た.
    1.構音障害の出現頻度は221例のうち101例(46%)であった.
    2.鼻咽腔閉鎖機能軽度不全,33例(15%),不全,2例(1%)計35例のうち,構音障害は26例(74%)にみられたが,声門破裂音が最も多かった.
    3.鼻咽腔閉鎖機能良好は,186例(84%)であり,そのうち構音障害は75例(40%)にみられた.構音障害の内訳は
    口蓋化
    構音が45例(60%)と最も多く,ついで側音化構音25例(33%)であった.
    4.
    口蓋化
    構音は両側唇顎口蓋裂に,側音化構音は片側唇顎口蓋裂に最も多くみられた.
    5.痩孔の残存は221例のうち85例(38%)にみられ,構音障害では
    口蓋化
    構音が37%と最も多く,また痩孔が大きくなるとa出現率は高くなった.これに対し,側音化構音は18%であり,かつ小痩孔に多くみられた.
    6.歯列模型が採取可能であった124例のうち前歯部臼歯部とも反対咬合を示したのは87例(70%)であった.そのうち,
    口蓋化
    構音は45%,側音化構音は15%であった.
    7.重度の歯列変形がみられたのは124例のうち32例(26%)であった.そのうち,
    口蓋化
    構音は63%,側音化構音は19%であった.
    以上の結果から構音障害の発現要因として第一に鼻咽腔閉鎖機能不全が考えられるが,閉鎖機能が良好な場合は,上顎の形態異常の影響が顕在化し
    口蓋化
    構音の出現が示唆された.
  • 岡崎 恵子, 加藤 正子
    音声言語医学
    1988年 29 巻 3 号 225-231
    発行日: 1988/07/25
    公開日: 2010/06/22
    ジャーナル フリー
    [s] の
    口蓋化
    構音の音響特性をみるために, サウンドスペクトログラフのセクション分析を行った.対象は,
    口蓋化
    構音群として口蓋裂児36例 (年齢4~10歳) , 正常構音群として非口蓋裂で, 構音正常な小学1年生 (年齢6~7歳) 23例である.対象音は,
    口蓋化
    構音群では [s] , 正常構音群では [s] および [∫] である.その結果,
    (1)
    口蓋化
    構音群の [s] のエネルギーの最大値は, 全例4kHz未満にあり, 全例が5kHz以上にあった正常構音群の [s] とは明らかに異なっていた.
    (2)
    口蓋化
    構音群の [s] のエネルギー成分は4kHz以下において強く, 4kHz以上のエネルギー成分が強い正常構音群の [s] とは明らかに異なっていた.
    (3)
    口蓋化
    構音群の [s] のエネルギーの最大値の位置も, エネルギー成分の分布も正常構音群の [∫] とは異なっていた.
  • -口蓋化構音の音響特性の検索-
    和久本 雅彦
    日本口蓋裂学会雑誌
    1989年 14 巻 1 号 21-43
    発行日: 1989/06/01
    公開日: 2013/02/19
    ジャーナル フリー
    異常構音診断システムの開発の一環として,汎用型マイクロコンピュータ(NECPC9801VM21)を用いて,高速度パラトグラフィー(DP)を付属させた音声分析システムを開発し,歪音を対象として研究を行った。
    被験者は機能的構音障害症例を含む
    口蓋化
    構音患者29名と正常構音を確認された健常者31名の計60名である。
    検査音は
    口蓋化
    構音として認められる頻度の高い/ta/,/da/,/tsw/,/dzw/,/sa/の正常構音と臨床所見あるいはDPで
    口蓋化
    構音と診断された歪音,およびこれらの
    口蓋化
    構音が臨床的に異聴されやすい正常構音の軟口蓋音/ka/,/ga/,/kw/,/gw/とした。
    これらの音について周波数領域および時間領域における音響特性について検討したところ,以下の特徴的な所見が認められた。
    1.子音部スペクトル包絡上の高域部(5-7.5kHz)と低域部(1.5-4kHz)における平均デシベル値の差を現わす物理評価量SES(Spectrum Envelope Score)を求め,比較を行ったところ,/sa/の正常構音と
    口蓋化
    構音では明らかに異なったピークを示し,両者の分離が可能であったが,その他の音では分離が不可能であった。
    2.子音部のスペクトル包絡上で最大のデシベル値を示す周波数値であるCPF(Consonant Peak Energy Frequency)について評価検討を行ったところ,/ta/,/da/,/tsw/,/dzw/の
    口蓋化
    構音は正常構音と明瞭に分離され,臨床的に異聴されやすい軟口蓋音とも高い確率で分離された。
    3.子音部より後続母音定常部にかけての第2,第3ホルマントの遷移量の差である∠F2-∠F3について検討を行ったところ,/ta/,/da/,/tsw/,/dzw/の
    口蓋化
    構音は正常構音とは明らかに異なった所見を示した。しかし,臨床的に異聴されやすい軟口蓋音とは類似の所見を示した。
    4.破裂音/ta/,/da/にっいて閉鎖解放と声帯振動開始との時間差であるVOT(Voice Onset Time)の検討を行ったところ,
    口蓋化
    構音は正常構音よりも,臨床的に異聴されやすい軟口蓋音に類似した所見を示したが,その分離傾向は他の物理評価量ほど明瞭ではなかった。
    5.上記の結果から,
    口蓋化
    構音の定量評価に有効と思われた物理評価量CPF,∠F2-∠F3と,聴覚心理実験によって得られた主観評価量とについて重回帰分析を行ったところ,物理評価量と異聴傾向との間に高い相関が確認されたが,雑音との問には相関が認められなかった。
  • 緒方 祐子, 今村 亜子, 藤原 百合, 長谷川 幸代, 手塚 征宏, 光安 岳志, 中村 典史, 中村 誠司
    日本口蓋裂学会雑誌
    2023年 48 巻 3 号 217-224
    発行日: 2023年
    公開日: 2023/12/08
    ジャーナル 認証あり
    背景:
    口蓋化
    構音(Palatalized misarticulation:以下,PM)は,様々な舌と口蓋の接触パターンがみられる。聴覚判定による構音位置の逸脱の程度を評価するために,PMのbacking score(以下,BS)による聴覚判定評価を試みた。
    目的:PMのBSの聴覚判定の信頼性を検討し,PMの分類を検討すること。
    研究デザイン:構音に関する複数の聴取者による段階づけを利用した聴覚評価の前向きの比較研究。
    方法:4名の研究参加者(音声学専門職2名と言語聴覚士2名)は,口蓋形成術後患者の55名のPMの日本語の音声資料を評価した。聴取者は,5つの単音節のVCV音声サンプルである[asa],[ata],[oto],[utsu],[iɕi]について,国際音声記号(IPA)を用いて,後ろ寄りの記号(-)あり/なしの2種類のBSパターンを転記した。1週間後に聴覚判定を繰り返し,評価者内信頼性を評価した。また,評価者間信頼性も算定した。
    結果:後ろ寄りの記号を使用せずにbackingの誤りをコーディングした場合,より高い評価者内および評価者間信頼性が観察された。信頼性は,破裂音のVCV[oto]で最も高く,摩擦音のVCV[iɕi]で最も低くなった。また,PMの構音位置については,軟口蓋,硬口蓋,後部歯茎の3つの部位が認識された。
    結論:後ろ寄りの記号を用いないBSの導出は,PMのエラーを細分化するのに有効な手段であると思われる。しかしながら摩擦音の場合,BSの聴覚判定の精度には限界がある。今後の研究では,EPGのような聴覚・視覚評価を含めることで,測定者の精度と誤りのコーディングの信頼性を向上させることができるかどうかを検討する必要がある。
    また,転記所見から,PMは後部歯茎化,硬
    口蓋化および軟口蓋化
    に細分類が可能であることが示唆された。
  • 宮良 信詳
    言語研究
    1997年 1997 巻 111 号 107-129
    発行日: 1997/03/25
    公開日: 2007/10/23
    ジャーナル フリー
    This is a reply to Shimoji's (1997) criticism of /i/ which has been proposed by Miyara and Arakawa 1994, Miyara 1995a, and Miyara 1996, and supported by Ishihara 1995, in the vowel systems of Okinawa mainisland dialects. The postulation of this phoneme needs a rule changing/i/ into [i], since there is no phonetic realization of [i]. Nevertheless, it brings about a great simplification in the phonological system. The establishment of /i/ makes contributions, first of all, to provide a general account for palatalization, vowel coalescence and vowel simplification; secondly to reduce the overall number of phonemes, including /t_??_/ (or/c/) and /d_??_/ (or /z/) that have been very common in the phonological analyses of Ryukyuan dialects for the past forty years; thirdly to show, in principle, one-to-one correspondences of phonemes between phonological systems of some Japanese dialects; and lastly to simplify the typology of vowel systems of the Ryukyuan dialect group as a 6-vowel system including /i/.
  • 平野 日出征
    音声研究
    2000年 4 巻 3 号 34-35
    発行日: 2000/12/30
    公開日: 2017/08/31
    ジャーナル フリー
  • 宮良 信詳, 新川 智清
    言語研究
    1994年 1994 巻 105 号 1-31
    発行日: 1994/03/15
    公開日: 2007/10/23
    ジャーナル フリー
    This paper presents a view of the phoneme /i/, which has never been discussed in the vowel system of the dialects of the main island of Okinawa. The phoneme /i/ has [+ back, + high, -labial] as its main distinctive features, but phonetically is realized as [ i ] (front high vowel) ; hence, it is necessary to posit a rule of changing /i/ into [ i ]. However, the postulation of /i/ brings about a great simplification in the phonological system.
    The postulation of /i/ provides a principled basis for the contrast of [waki] 'reason' and [wat_??_i] ‘armpit’, or [tii] ‘hand’ and [t_??_ii] 'blood', where palatalization applies not to /waki/ or /ti/, but to /waki/ or /ti/. The addition of /yi/ to the distribution of /y/ and subsequent vowels in the Yonabaru dialect does not change such a restriction-effective in Standard Japanese as well-that /y/ occurs only with [+back] vowels. Rather, the establishment of yi makes it possible to give a simpler account of the alternation of -yi and -yu in the non-past morpheme /yu/, sinceyi need not be derived directly from /yu/. In addition, only when [_??_ikiN] 'the world' is derived from /syikin/ does the presence of /i/ give an account of why, as in [_??_it_??_a] ‘down’ being derived from /sita/, the expected progressive palatalization is not applied to /k/. The incorporation of /i/ into the phonological system provides a means of making a phonological distinction between homophonous words; /kwi/ ‘voice’ and /kwi/ ‘stake’ derive the same phonetic form [kwii] through the application ofThe postulation of /i/ brings about a typological simplification in that Ryukyuan dialects typically have a 6-vowel system, and also contributes to the comparison of correspondences between phonological systems of related dialects.
  • —口蓋化構音と硬口蓋残遺裂の関連性にもとづいて—
    大湊 麗, 小野 和宏, 児玉 泰光, 結城 龍太郎, 永井 孝宏, 小林 亮太, 小林 孝憲, 飯田 明彦, 濃野 要, 宮田 昌幸, 小林 正治, 齋藤 功, 髙木 律男, 冨原 圭
    日本口蓋裂学会雑誌
    2022年 47 巻 1 号 20-29
    発行日: 2022年
    公開日: 2022/04/26
    ジャーナル 認証あり
    当院の二段階口蓋形成手術法では,軟口蓋形成術をFurlow法により1歳半に,硬口蓋閉鎖術を鋤骨弁により4歳に施行している。軟口蓋形成術後の硬口蓋残遺裂には硬口蓋閉鎖床を装着しているが,この間の言語機能の獲得には否定的な影響が懸念されやすい。本研究では,当院の治療体系における
    口蓋化
    構音の発現要因を明らかにし,
    口蓋化
    構音の発現を予防することを目的として,まず,軟口蓋形成術後の1歳半から硬口蓋閉鎖術前の4歳までを幼児期前期とし,片側完全唇顎口蓋裂16例の幼児期前期の言語発達過程でみられた言語症状を回顧的に評価し,良好群,
    口蓋化
    構音群(以下,
    口蓋化
    群),不良群の3群に類型化した。そして,類型化した群ごとに,言語機能の獲得状況と硬口蓋残遺裂を含めた上顎歯槽弓形態の関連性について検討した。その結果,
    口蓋化
    群の2歳の硬口蓋残遺裂後端の位置に関連性が示され,硬口蓋残遺裂後端や軟口蓋からの漏れを補おうとする舌の誤学習が,
    口蓋化
    構音の発現に影響を与えている可能性が推察された。また,得られた結果にもとづき,言語機能をできる限り向上させるため,幼児期前期の言語管理の進め方について再考した。
  • 米田 真弓, 和田 健
    日本口蓋裂学会雑誌
    1999年 24 巻 1 号 1-9
    発行日: 1999/04/30
    公開日: 2013/02/19
    ジャーナル フリー
    口蓋裂術後患児によくみられる誤り音を音声サンプルに用いた聴取判定検査から,口蓋裂患児群(32例)での語音の弁別・同定,各誤り音相互間での弁別難度を評価し,健常児群(10例)および健常者群(10例)のそれと比較した結果は以下の通りであった.
    1.誤り音サンプルに対する語音の弁別能力(弁別・同定)は口蓋裂患児群,健常児群,健常者群の相互間で特に差異はないことが明らかになった.
    2.各誤り音についての相互評価では,側音化構音は弁別難度が高く,
    口蓋化
    構音がこれに次ぎ,声門破裂音および鼻咽腔構音などは低い順にあった.
    3.口蓋裂患児群における声門破裂音,鼻咽腔構音,
    口蓋化
    構音などの単独発現症例はそれぞれ当該する異常構二音に対し高い同定正聴率を示した.
  • 長澤 明子
    音声研究
    2004年 8 巻 1 号 131-
    発行日: 2004/04/30
    公開日: 2018/03/31
    ジャーナル フリー
  • 大和 シゲミ
    音声研究
    2004年 8 巻 1 号 131-
    発行日: 2004/04/30
    公開日: 2018/03/31
    ジャーナル フリー
  • 久野 眞
    音声研究
    2004年 8 巻 1 号 131-
    発行日: 2004/04/30
    公開日: 2018/03/31
    ジャーナル フリー
  • 川口 徳彦
    言語研究
    1956年 1956 巻 29 号 57-58
    発行日: 1956/03/31
    公開日: 2010/11/26
    ジャーナル フリー
  • 加藤 正子, 岡崎 恵子, 鬼塚 卓弥, 角谷 徳芳, 阿部 雅子
    日本口蓋裂学会雑誌
    1984年 9 巻 2 号 109-116
    発行日: 1984/12/24
    公開日: 2013/02/19
    ジャーナル フリー
    昭和大学形成外科言語外来において,過去8年間に,週1回,2ヶ月以上,系統的構音訓練を行い,かつ訓練を終了した6歳以下の口蓋裂児80例の構音訓練成績を分析し,訓練成績に及ぼす要因について検討した.
    対象の初回手術年齢は,1歳台に行ったもの70例,2歳台以降に行ったもの10例であり訓練開始時の鼻咽腔閉鎖機能は,良好71例,軽度不全9例であった.対象が有していた誤り音の数は,平均7.5個であり,異常構音の種類は,
    口蓋化
    構音が44例と最も多く,ついで声門破裂音29例であった.対象のうち,WPPSI知能診断検査が実施可能であった59例の平均知能指数は117.8であり,言語性知能指数(111.3)は,動作性知能指数(118.8)に比べ有意に低かった.
    訓練終了までに要した期間は,平均11ヶ月であり,訓練回数は,平均26.3回であった.
    訓練終了までに要した平均訓練回数を口蓋裂の初回手術年齢,鼻咽腔閉鎖機能,誤り音の数,異常構音の種類及び知能と比較した.
    その結果,口蓋裂の初回手術を1歳台で行ったもの,鼻咽腔閉鎖機能が良好であったもの,誤り音の数が少なかったものは,口蓋裂の初回手術を2歳台以降で行ったもの,鼻咽腔閉鎖機能が軽度不全であったもの,誤り音の数が多かったものに比べ,構音訓練回数は少なかった.
    口蓋化
    構音は声門破裂音に比べ訓練回数が多く,その差は4歳台で顕著であった.また,声門破裂音の訓練回数は,鼻咽腔閉鎖機能の程度によって,差異が認められた.言語性知能において、知能指数の高いものほど、訓練回数の少ない傾向が認められた.
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