におけるヨシエビの成長と移動を明らかにした。に接続する浦戸湾の干潟では, 頭胸甲長 (CL ) は5～7月に9～29mmであったが, 7～10月に3～20mmへと小型化した。における小型底曳き網漁船漁獲物では, CL は4月では雌30～45mmと雄25～35mmであったが, 7月には雌35mm以下と雄30mm以下へと小型化した。には稚エビが棲息しないことから, 7月までに前年発生群の浦戸湾の干潟からへの移動が考えられた。また, 寿命は最大で2年であると考えられた。

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本種は, Matsubara and Hiyama (1932) により, 駿河湾から, Kamohara (1936) によりから, さらにKuronuma (1939) により長崎およびからツラナガソコカナガシラLipidotrigla spiloptera Güntherとして報告された.しかし, 吻突起の外縁が丸いこと, および胸鰭内面に白色点のないことから, 明らかにL.spilopteraと別種であることが判明したので, ・駿河湾および東シナ海より採集した27個体にもとづき, Lepidotrigla longifaciata, sp.nov.として記載した.

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近年，日本各地の沿岸域で漁場環境の悪化が報告されており，その原因として森林や河川環境の変化が指摘されている．本研究はに注ぐ河川の中で最も流量の多い四万十川を対象とし，上流から下流に至る栄養塩濃度の変化およびそれらの海域への供給量と沿岸海域の基礎生産との関連を把握することを目的とし，2003年11月より調査を開始した．四万十川下流部のSiO₂の季節的変動は（2004年6月現在），NO₃+NO₂およびPO₄に比べて小さく，沿岸域のSiの安定した供給源となっていると考えられた．また，四万十川の影響が及ぶと考えられる地点とその影響下にない地点とのChl a量を比べると，僅かに前者が高い状態で推移した．

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The characteristics of grain size distributions of muddy surface sediments off southwest Japan are discussed. The results presented in this article are based on 300 textural analyses and 133 clay mineral analyses.
Muddy sediments are distributed on the continental shelf and continental slope-deep sea terraces. Judging from the characteristics of grain size distributions and compositions of clay minerals, muddy sediments on the continental shelf are distinguished from those on the continental slope-deep sea terraces. The grain size distributions of surface sediments of the deep sea terraces slightly differ from those of the turbidites.

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湾奥部の物部川河口東側に位置する安芸漁港では，台風来襲時に沖防波堤で顕著な高波の打上げが生じることが知られている．本研究では，既往資料調査とともに広域波浪変形解析および数値波動水槽による断面解析を実施し，高知県安芸漁港周辺の高波浪来襲および打上高が助長されるメカニズムの検討を行った．その結果，安芸漁港周辺では底質粒径が粗く，海底地形デジタルデータでは再現されない浅海域において急勾配地形を有していることが示された．また，数値解析より浅海域の海底勾配が高波の打上げに大きな影響を与える可能性が示され，浅海域の波浪来襲状況を検討する際は，必ずしも海図では再現されない地形が大きく影響を与える可能性があり，正確な海底地形の把握が重要であることが分かった．

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　気候変動による高潮・波浪の将来予測では大規模アンサンブル気候予測データベース（d4PDF）が活用されているが，膨大なデータを効率的に利用し実務的な推定手法を構築する必要がある．本研究では，d4PDFを活用した効率的な高潮・波浪推定手法の構築を目的に，

を対象にd4PDFのトラックデータに含まれる気圧・風速の特性を分析するとともに，実務で一般的に用いられる経験的台風モデルの適用性を検証した．これより，経験的台風モデルではd4PDFに比べて将来の風速変化を過小評価する傾向にあることを明らかにし，d4PDFを用いた風速補正による高潮・波浪推定手法を提案した．また，沿岸の高潮・波浪の将来予測はSST（海面水温将来変化パターン）の影響を強く受け，適応策の確実性を高めるためにはSSTの状況に十分な注意を払うことが重要であることが確認された．

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With climate change, disasters will change not only in scale, but also in phenomena such as complex disasters. The risk of simultaneous flooding and storm surge is assessed for Urado Bay in the Kochi Plain using 5km grid dynamical downscaling climate change projection datset. Large-scale flooding occurs when typhoons passing west of Kochi City or outside the region send water vapor into the mountains, while storm surges occur when typhoons pass directly through the area. Currently, it is empirically believed that large-scale floods and storm surges do not occur simultaneously. In the future with a 4-degree temperature increase, there will be risk of complex disaster events. This may be due to the increased strength of the typhoon, which will affect the city even when it is passing through the west side of Shikoku island.

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危険事象の津波は，結果としての災害の発生機序の解明の重要性から災害発生時あるいはその直後に災害研究が行われることが多い。しかし，人が災害をどのように捉え，その脅威とどのように向き合おうとしているのかを知るためには，事象の直後の混乱の中ではなく，平時あるいは災害が想定された時機を捉え検討することも重要である。そこで本研究では，2011年の東日本大震災の被災直後の三陸沿岸部と，近い将来に南海トラフ地震による津波災害が想定されている

沿岸部を事例に取り上げ，住民，来訪者がどのように海の恵みと脅威を認識し，対処しようとしているのかを明らかにすることを目的とした。その結果，両地域において防災減災にむけて公園緑地の活用可能性の意識が低い一方で，三陸沿岸部では国立公園の復興への寄与が期待されていた。また，沿岸部では，海に近い住民で自然の恵みと脅威の両者が意識され，長期的視点に立って地域の防災の議論に参加した住民では自然と地形の活用可能性が意識されており，海を含めた自然環境の保全には長期的視点に立つ議論の重要性が示唆された。本研究は環境省受託研究，環境研究総合推進費（4－1407）により実施した。

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湾央の定点において2000年7月から毎月1回,現場法で基礎生産速度を測定し,同時に栄養塩濃度とサイズ別クロロフィルα量を測定した。調査期間中,基礎生産速度の水柱あたりの積算値は0.27gC m^-2 d^-1(2000年9月)から1.39gC m^-2 d^-1(2001年5月)の範囲で変動し,における2001年の総基礎生産量は約267gC m^-2 y^-1と見積もられた。また,2000年7月,2001年5月,8月は亜表層(水深16～27m)に0.03gC m^-2 d^-1以上のピークが認められ,成層期の亜表層に,クロロフィルだけでなく基礎生産のピークも出現することが明らかになった。では,春季ブルーム期以外にも湧昇構造による下層からの栄養塩供給により,高い基礎生産が持続されると考えられた。

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黒潮内側の陸棚～陸棚斜面域における冬季混合層の変動特性と混合層内への栄養塩供給過程を調べるために，周辺でのサブメソスケール変動が再現可能な1／50°海洋循環モデルおよび1／50°海洋－低次生態系結合モデルを構築した．後者のモデルでは，陸域（河川や地下水）からの栄養塩負荷を無視した数値実験を実施することで，黒潮変動に起因する黒潮内側域への栄養塩供給過程に注目し，さらに，1／50°と1／10°海洋－低次生態系結合モデルの出力を比較することで，黒潮内側域での栄養塩供給に対するサブメソスケールモデリングの重要性を提起した．

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An abundance of floating seaweeds depends upon the movement of the ocean currents around Japan. Young fishes, especially the juvenile of yellowtail, which live together with floating seaweeds during spring to early summer, are collected and cultred on a large on a large scale by fishermen. Thereofre, it is important to know the distrbution of floating seaweeds both in quantity and quality for the developnment of the fisheries resources.
The survey of floating seaweeds was conducted many times by using vessels and fishermen's boats during 1980-1982 in the Pacific Ocean near the coast of Shikoku Island of southern Japan. The floating seaweeds wree more abundant from April to May. The individual bulks ranged from 0.5 to 5.0kg in this area. These floating masses were composed of mainly the genus SARGASSUM. Although 29 species were recorded along the coast of Shikoku Island, S. horneri, S. patens, S. tortile and S. serratfolium were the most dominant of the floating seaweeds. Plants were fonud in almost healthy conditions with holdfast and receptacles intact. They seemed to have drifted from the nearcoast. Characteristicall, floating seaweeds of southern Japan, occur in small bulks during April-May and decline by the end of August.

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