本研究は,医学部講座の大学独自のカリキュラムにおける「発達障害」「強度行動障害」の取り扱い状況と,その状況に対する児童精神科医,精神科医の思いを明らかにし,発達障害や強度行動障害の状態にある人を診療できる児童精神科医,精神科医を養成する仕組みを検討するための基礎資料作成を目的とした.その結果,医学部では、フォーマルアセスメントに関する学習時間が増えており、講座のなかで発達障害や強度行動障害については,丁寧に伝える時間が限られていること,また,一部の大学では,教育研究の進展及び充実を図ることを目的として,一定期間継続的に講座を設置する「寄付講座」の中で,発達障害について学ぶ機会があることがわかった.
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