本研究においては知能障害児・者の就労を促進するために考えられるいろいろな条件の中から, 職業能力の評価とその評価結果から導かれる
就労可能
かどうかの判定において, 精神薄弱児・者と自閉症児・者それぞれの就職可群と就職不可群における各検査の相違を検証し, 精神薄弱児・者と自閉症児・者との職業能力評価の違いを明らかにすることを目的とした。
その結果, 自閉症児・者においては, たとえ作業能力が高く, 検査結果から
就労可能
群に分類されても, 就労判定会議では就職可能であるとは必ずしも認められず, 自閉症児・者の就労判定にもっとも問題となっているのは, 人間関係がうまく行くかどうかであることが立証された。
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