本研究は足関節における反動動作による
弾性エネルギー
の貢献度と機械的仕事量およびパワー増強との関係を明らかにすることを目的とした. 被検者 (7名) はスレッジ装置上で以下の3条件で足関節のみを使用した跳躍を行った: (1) 反動なしの底屈 (PFJ), (2) 反動動作を伴う底屈 (CMJ) および (3) ドロップジャンプ (DJ). CMJおよびDJにおいて, すべての被検者で足関節の機械的仕事量およびパワーは増加した. 底屈局面の機械的仕事量に対する
弾性エネルギー
の貢献度はCMJで39.7%, DJで71.7%であり, 両試行とも底屈局面の機械的仕事量およびパワーの増加率と
弾性エネルギー
の貢献度の間に相関関係が認められた. これらの結果は, 1) 足関節の反動動作では
弾性エネルギー
が関節の機械的仕事量に大きな貢献を果たすこと, 2) 反動動作では機械的仕事量やパワー増強の大きさは
弾性エネルギー
の大きさに依存することを示唆する.
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