鉄道やバスに関する需給調整規制が廃止され,鉄道事業法も2000年に改正されることで鉄道事業への参入が簡素化されたが,同時に,鉄道事業を廃止する際には許可が必要であったものが,事前届出制になったため,比較的容易に事業撤退できるようになった.このような需給調整規制の廃止は,自由な競争の下,鉄道事業の活性化によってサービス水準の向上を狙ったものであったが,その一方で地方部における鉄道サービスの衰退が進行した.
本研究はこのような法改正前後で鉄道事業からの撤退がどの程度変化したかを調査し,需給調整規制廃止の影響を分析した.その結果,大手私鉄や第三セクター鉄道などで鉄道の廃線が進行したことが明らかとなった.
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