杭の性能確認試験としての急速載荷試験の適用性の検討を目的として, 実大杭によるスタナミック試験を実施し, 静的載荷試験の結果と比較した. これに加え, 試験条件の異なる10例の実大杭の載荷試験結果を収集し, 載荷特性と試験結果に含まれる動的効果の大きさを明らかにした. さらに, 試験条件と試験結果の関係を整理し, 動的効果の影響因子には, 杭体の貫入速度, 載荷荷重と降伏荷重の大小関係, 杭の施工法, 杭の剛性, 土質条件, 地下水の有無等があることが解った. 急速載荷試験の結果から動的効果を差し引くためには, これらの動的効果の影響因子を考慮した解析が必要であることを示した.
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