レジャー・レクリエーションは「楽しさ」や「やすらぎ」といった心 (情緒) 的情報を提供する活動であり, その活動の場である遊楽空間は情報提供のための空間装置として, その装置性, 構造性が追求・計画されるべきであると考える。そこで, その基礎資料とするべく, 本研究では近世における
遊廓
, 芝居町など, 心的情報提供空間の装置性に関して, 文献・資料調査を中心に検討を加えた。その結果,(1) 境界,(2) 階層構造,(3)「導入」装置,(4)「繁・華」装置に大きな特徴がみられ, 空間全体のイメージアビリティを高め, 別世界性を強調すると同時に, 気持ちの切り替えや雰囲気の高揚を促す仕組みを有していることが明かとなった。
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