1.米麹の代りにP玄米 (膨化玄米) を使用し, 盛進製薬 (株) 製のスタラーゼ (澱粉糖化酵素) とモルシン (酸性蛋白分解酵素) を作用させる場合, 更にスタラーゼとべプチダーゼ (野田産研の那須野精一, 中台忠信両氏がAsp. oryzae No.460より製造した酵素) を作用させる場合につき,「ほまれ白味噌」の試験を行った。
II. スタラーゼとモルシンの場合, スタラーゼは1%添加で糖化は充分進行するが, モルシンは3%添加でもアミノ酸の生成量は不充分である。
III. スタラーゼとペプチダーゼの場合は, スタラーゼは1%添加で糖化は充分だし, ペプチダーゼは0.5~1.0%添加でアミノ酸の生成量は充分だが香気が対照より梢々劣る。
IV. 要するにP玄米 (膨化玄米) にスタラーゼとモルシンを使用させるよりも, スタラーゼとペプチダーゼを作用させる方が, 香気の梢々乏しい点を除けば, 対照と殆ど遜色のない製品が得られることを確認した。
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