詳細検索結果
以下の条件での結果を表示する: 検索条件を変更
クエリ検索: "日記"
36,443件中 1-20の結果を表示しています
  • 尼崎藩の銀札通用規則から
    岸添 和義
    地域史研究
    2021年 2019 巻 119 号 40-61
    発行日: 2021年
    公開日: 2021/11/04
    研究報告書・技術報告書 フリー
  • 大館郷土博物館
    火内
    2008年 8 巻 30-96
    発行日: 2008/03/25
    公開日: 2023/08/20
    研究報告書・技術報告書 フリー
    明治二年 己巳九月十二日ゟ
    日記
    覚帳/31-44 明治二年 諸事
    日記
    /45-56
    日記
    (明治三年)/57-89 午十一月廿日(明治三年)より
    日記
    /90-96
  • 吉賀 夏子, 伊藤 昭弘
    デジタルアーカイブ学会誌
    2022年 6 巻 s3 号 s131-s134
    発行日: 2022年
    公開日: 2022/11/02
    ジャーナル オープンアクセス
    J-STAGE Data

    佐賀県立図書館および佐賀大学では、佐賀藩とその支藩で作られた「

    日記
    」およびその要約で「
    日記
    目録」と呼ばれる業務日誌群を所蔵している。当史料群には、藩主の側役人らの家で記録された
    日記
    に相当する私的な記録も含まれる。このような歴史史料から当時の藩内外の政治・経済の動きを統合的に知るために、同大学地域学歴史文化研究センターでは、「佐賀藩関係『
    日記
    』資料時系列データベース」を構築し、佐賀県地域に残存する11種の
    日記
    について、同じ日付の
    日記
    画像を並列で参照できるようにした。加えて、「小城藩
    日記
    データベース」の日別記事文も対応させた。その結果、ある日付における多様な出来事や天候についての記録を補完しあい、統合的な情報収集が可能となった。本稿では、当データベースの概要と機械学習などへの応用可能性を含めた現時点までの取り組みについて紹介する。

  • 『竹取物語』『伊勢物語』『大和物語』および『平中物語』について
    池添 博彦
    帯広大谷短期大学紀要
    2004年 41 巻 1-16
    発行日: 2004/03/31
    公開日: 2017/06/16
    ジャーナル フリー
    平安朝の食について文化に関わる視点から分析を続けているが、これまでに『土佐
    日記
    』『枕草子』『和泉式部
    日記
    』『紫式部
    日記
    』『更級
    日記
    』『讃岐典侍
    日記
    』について報告した。
    今回は『竹取物語』『伊勢物語』『大和物語』および『平中物語』を資料として用いた。
  • 大内 善一
    全国大学国語教育学会国語科教育研究:大会研究発表要旨集
    2016年 130 巻
    発行日: 2016/05/28
    公開日: 2022/03/15
    会議録・要旨集 フリー
  • 渡辺 久寿
    山梨英和短期大学紀要
    1994年 28 巻 13-26
    発行日: 1994/12/10
    公開日: 2020/07/20
    ジャーナル フリー
    本来、
    日記
    文学は、発想としてー人称を原理としているといえようか。しかし『和泉式部
    日記
    』のように、三人称的叙述と言われるものもあり、『和泉式部
    日記
    』自体を、他作とする見解もある。いったい、『和泉式部
    日記
    』を領導する主体を、和泉式部という一人称的語り手と考えていくべきなのか、三人称的にあるいは物語的に語っている他の主体を考えるべきなのか。そこで本稿では、『和泉式部
    日記
    』の「語り手」の存在を特に取り上げ、登場人物の「女」や、「官」との関わりを、その人称構造の様態から考えていき、その結果、この『和泉式部
    日記
    』は、一人称とも二人称とも三人称ともつかない、語りの主体の独自なあり様を持つことがわかった。「語り手」の意識が登場人物と重層し融合するという、『和泉式部
    日記
    』特有の、しかもきわめて
    日記
    文学的な人称構造を有し、それがまたこの『
    日記
    』の独自な世界のありようを創り出しているのである。今回はそれを、『和泉式部
    日記
    』の始発部分に絞って検討した。
  • 高木 和子
    日本文学
    2012年 61 巻 1 号 2-11
    発行日: 2012/01/10
    公開日: 2017/08/01
    ジャーナル フリー

    この論文は、平安時代の仮名

    日記
    文学、『土佐
    日記
    』『蜻蛉
    日記
    』『和泉式部
    日記
    』『更級
    日記
    』を取り上げ、虚構化の方法について論じたものである。これらは、時系列的に叙述する点では
    日記
    の形式を備えながらも、時には歌集、歌物語、あるいは長編物語の叙述方法を範とする。当時の
    日記
    は、単なる個人の記録ではなく、周囲に読まれることを意識したものだったために、自然と既存の発想に似た叙述方法が選び取られたのである。

  • *安藤 成美, 赤坂 郁美
    日本地理学会発表要旨集
    2018年 2018s 巻 P115
    発行日: 2018年
    公開日: 2018/06/27
    会議録・要旨集 フリー
    1. はじめに

    日本で気象庁による公式気象観測が開始されたのは1870年代である。それ以前の天候については、全国諸藩の
    日記
    ・日誌や個人の
    日記
    の天候記録をもとに復元しようとする試みがなされてきた。古
    日記
    を用いた気候復元の研究は多く行われているが、研究の多くは、ある地域の気候を単一の長期に渡る史料をもとに明らかにし、現存するデータと整合性をとる手法をとっている。そのため狭域な地域で得られる複数の史料を用いることができれば、より精度の高い復元が行える可能性がある。そこで本研究では19世紀以前から観測時代にかけて、複数の地点で天候記録が継続的に記されている関東南西部を対象に夏季の気候復元を行うことを目的とする。



    2. 調査方法と使用データ

    解析に使用する古
    日記
    を選定する際には(1)連続した毎日の天気記録が記載されていること、(2)欠損が少ないこと(月の欠損が5日以内)に留意した。解析対象年と期間は、狭域的な地域で重複する
    日記
    データが多く得られる1844-1912年6-8月とした。使用する
    日記
    は『鈴木平九郎公私
    日記
    』、『鈴木
    日記
    』、『浜浅葉
    日記
    』、『尾崎
    日記
    』、『藤沢山日鑑』、『相澤
    日記
    』、『石川
    日記
    』、『星野
    日記
    』、『四歳日録』、『儀三郎
    日記
    』、『河野清助
    日記
    』の計11
    日記
    である。また、
    日記
    の整合性を検討する際や、気温の推定を行う際に6-8月の東京都(1875-2017年)と八王子市(1976-2017年)の8月平均気温・月最高平均気温と、6-8月の降水量データも併せて使用した。

    日記
    の天候記述もとに、各
    日記
    の日々の天候を「快晴」・「晴」・「曇」・「小雨」・「雨」・「大雨」・「雷雨」・「雷」、「晴天日」・「雨天日」、「降水あり」・「降水なし」に分類した。降水頻度の復元には「降水あり」の日数を、気温復元には「降水なし」の日数を使用した。



    3. 結果と考察

     降水頻度(降水が確認された日数を観測日数(92日)で除した値)の長期変動をみてみると、現在よりも1860年後半以前は降水頻度が少なく、1866年頃を境に降水頻度が多くなり、変動を繰り返しながら緩やかな増加傾向にあることが明らかになった。また、1900-1915年頃に降水頻度が多く確認された一方、1925-1950年頃は降水頻度が少なく平均値を下回る年もみられた(図1)。

    梅雨の期間については現在の関東と比較すると、本研究では2番目に降水頻度が多かった1900-1909年が現代の梅雨期と近い持続期間を示した。また、夏季の降水頻度の多寡と梅雨の継続日数には、降水頻度が多いときには梅雨が長く、降水頻度が少ないときには短いという関係がみられた。

    月平均最高気温の推定を行った結果、降水なしの日数を説明変数、月平均最高気温を目的変数とし、Y=0.1556X+26.187と定めることができた。推定の結果、1904-1930年頃に寒冷期がみられ、特に1910年を中心に寒冷であったことが確認された(図2)。温暖期は1850年代と1870年代後半~1880年代前半にかけて確認された。先行研究(例えば平野ほか2012,平野ほか2013)においても、同様の気温復元の結果が得られているが、本研究では高温期のピークの変動幅が先行研究に比べ大きく示されている。推定に使用した石川
    日記
    は、1890年以前は同時期の他の
    日記
    に比べ雨天日数が少なく晴天日数が多い傾向があるため、
    日記
    の記述の精度によってより高温に推定された可能性がある。
  • 松林 靖明
    日本文学
    2006年 55 巻 7 号 56-64
    発行日: 2006/07/10
    公開日: 2017/08/01
    ジャーナル フリー
    戦国軍記の中に「
    日記
    」という名を持つ作品が相当数ある。また
    日記
    という名を持たない軍記の文中にも「
    日記
    」という語が時折見受けられる。戦場の
    日記
    はよく知られているが、戦国時代には城中
    日記
    というものもあったと考えられる。特に籠城あるいは落城という危機に見舞われた城中では
    日記
    が記された。その
    日記
    は落城の際に城外に持ち出されて、後に滅亡した一族の家の記として軍記が書かれるときに利用されたと思われる。本稿はその一面を明らかにしようと試みるとともに、波多野秀治一族の滅亡を描く『籾井家
    日記
    』を具体例として取り上げ、滅亡記を綴る作者たちの思いを考察した。
  • 梅田 恭子, 内藤 祐美子, 野崎 浩成, 江島 徹郎
    日本教育工学会論文誌
    2008年 31 巻 Suppl. 号 69-72
    発行日: 2008/02/10
    公開日: 2016/08/04
    ジャーナル フリー
    先行研究によりWeb
    日記
    を書き続ける理由が自己表現よりもコミュニケーションにあることが明らかになっている.我々は読者を限定しない一般的なWeb
    日記
    とSNSのように読者が限定されるWeb
    日記
    によるコミュニケーションの形態には違いがあると仮説を立てた.まず本稿では,大学生を対象にSNSと先行研究のWeb
    日記
    の結果を比較し,大学生のSNS利用にはどのようなコミュニケーション形態があるのかを検討した.その結果,SNSでは実際の友人との交流を目的としたWeb
    日記
    によるコミュニケーションがあることが示唆された.
  • 梶谷 幸子
    日本重症心身障害学会誌
    2015年 40 巻 2 号 216
    発行日: 2015年
    公開日: 2021/03/10
    ジャーナル フリー
    はじめに 対象児はAセンターに入所して10年以上になる。家族の主介助者は母で、以前は父や姉も手伝いをする姿が見られていたが、数年前より母がほぼ一人で世話をしている状態である。今回、以前と同じように家族と児が関わりをもち、医療的ケアへの協力を得るためのきっかけづくりとして、『児と家族の交換
    日記
    』に取り組んだ。この
    日記
    に対する家族の反応と児に対する家族の関わり方について考察したので、報告する。 対象 16歳男児 病名:1歳時に溺水後遺症、四肢麻痺、てんかん 2歳よりAセンター入所。気管切開し人工呼吸器終日装着。7人家族。 方法 家族交換
    日記
    開始前後の家族の言動、行動をカルテより情報収集し考察する。 結果・考察 看護師が児の言葉を代弁する形で児の日常生活について記載する、児−家族間の交換
    日記
    を作成した。
    日記
    に対し、母は「児の気持ちを代弁していただきとても嬉しいです」と記していた。看護師の立場で書くよりも、児が語るという形は、母の嬉しさにつながったと考える。一方、父は
    日記
    に対しての記載はなかったが、外泊時には児の側で過ごしたり、自家用車を車椅子が乗るように改造したりする姿があった。家族にはそれぞれ役割意識があり、父は父なりの関わりをしているため、看護師はそれに気づき認める必要がある。また、母も父が側にいてくれるだけで安定した気持ちで過ごせており、医療的ケアによる協力でなくても充分母の支えとなることが確認できた。このような家族の様々な関わりをフィードバックすることで、母の孤独感、負担感を軽減することができ、家族交換
    日記
    はその一助となったと考える。 結論
    日記
    により看護師と母との関係性を深めることができた。
    日記
    は母以外の医療的ケアの参加につなげることはできなかった。ただし、看護師は児に対する家族の関わりをフィードバックし、介助者に周囲の援助に気づいてもらうことが介助者への支援となる。
  • 松田 雛乃, 村井 源
    情報知識学会誌
    2021年 31 巻 2 号 355-360
    発行日: 2021/05/22
    公開日: 2021/07/03
    ジャーナル フリー

     本研究では

    日記
    の重要性に着目し,
    日記
    文章の自動生成を目指す上で有用となる文章構造の分析を行った.執筆者の属性による影響を想定し,老年男性・老年女性・若年男性・若年女性の4カテゴリにおいてブログから
    日記
    文章を収集した. 収集したブログ記事中の各文の機能を人手で分類して記号化し,n-gramを用いて文の時系列的構造を分析した.その結果,
    日記
    文章の基本的な文章構造は執筆者の属性に影響されないと判明した.

  • 三谷 邦明
    日本文学
    1993年 42 巻 9 号 9-21
    発行日: 1993/09/10
    公開日: 2017/08/01
    ジャーナル フリー
    従来は、歌論書に対抗して書かれた今様論として読まれてきた梁塵秘抄口伝集巻第十を、
    日記
    文学のジャンルに属するものとして読み直した。従来の研究は、自叙伝という指摘はしていたものの、「序」を読み誤って、今様論として扱っていたのだが、素直に読むと、このテクストは、伝授
    日記と参詣日記
    によって構成されている、後白河院の今様体験を描いた
    日記
    文学であることが鮮やかになる。しかも、この『こゑわざ
    日記
    』と名付けることができる
    日記
    文学は、同時代の他の
    日記
    文学と異なる、狂気さえ孕んだ力強い男性の言説で書かれており、今様体験のみをトポスとする、
    日記
    文学の歴史の中でも特異なテクストで、高い評価を今後は受けることになるだろう。
  • 小長谷 大介
    大学の物理教育
    2018年 24 巻 1 号 36
    発行日: 2018/03/15
    公開日: 2018/04/15
    ジャーナル フリー

    2017年末,マスメディアの一部で湯川秀樹の

    日記
    が話題となった.湯川
    日記
    にはいくつか種類があり,公開された
    日記
    は主に1940年代に彼が記した『研究室日誌』の1945年分である.話題の理由は,1945年という太平洋戦争の終戦時期

  • 平賀 勇貴, 久野 真矢, 許山 勝弘, 平川 善之
    作業療法
    2019年 38 巻 2 号 178-186
    発行日: 2019/04/15
    公開日: 2019/04/15
    ジャーナル フリー
    本研究は,人工膝関節置換術(TKA)後患者における『活動
    日記
    』を併用した作業療法(OT)実践が,疼痛と疼痛の心理的要因および活動量に与える影響を,非ランダム化比較試験によって検討した.TKA後患者を対照群15名と
    日記
    群15名に分類した.測定指標はカナダ作業遂行測定(COPM),疼痛,破局的思考,不安と抑うつ,自己効力感,活動量を測定し,多重比較検定にて解析し,『活動
    日記
    』のコメントをKJ法にて分析した.結果,
    日記
    群はCOPM,不安,生活活動量に有意な改善を認め,KJ法ではOT開始時に「痛み」を中心としていたが,終了時は「達成感」へ変化した.TKA後患者に対する『活動
    日記
    』を併用したOT実践の有用性が示唆された.
  • ―贈答品を中心に―
    櫻井 美代子
    一般社団法人日本家政学会研究発表要旨集
    2003年 55 巻
    発行日: 2003年
    公開日: 2004/05/25
    会議録・要旨集 フリー
    【目的】近世・近代の家庭における食生活の実態を知るため、主婦の
    日記
    を資料としてそこに記載されている食品・食物を調査・検討行うことでその時代の食生活の一端を考察してきた。今回は地域の異なる二つの
    日記
    を比較することで、その食生活の特徴の違いを検討することを目的とする。【目的】『小梅
    日記
    』を中心にし、これとほぼ同時期に書かれた江戸近郊の
    日記
    である『大場美佐の
    日記
    』を比較することで地域的特徴などの違いを検討した。【結果】『小梅
    日記
    』・『大場美佐の
    日記
    』には日常の細々とした事柄が記載され、その中でも共に贈答品が多く登場し、食品・食物の割合は約80%であった。『小梅
    日記
    』では魚介・海藻類が最も多く、その内容は鯛・かつお・いな・ちぬ・さば・あじ・伊勢海老など多種類の記載があり、野菜・果物類では竹の子・松たけ、柿・梨・西瓜・郁李・仏手柑・利夫人橘などがみられ、穀類ではすし・餅類などで、嗜好品では酒・酒券・菓子などの記載がみられた。一方『大場美佐の
    日記
    』では魚介・海藻類鮎・肴・かつぶしが多く、野菜・果物類では柿・里芋・竹の子・さつま芋・真桑瓜などで、穀類ではそば・そば粉・赤飯・すし・うどん・うどん粉・餅類などがみられ、嗜好品の酒・にごり酒・菓子は多く用いられていた。どちらの
    日記
    も穀類,魚介・海藻類,野菜・果物,嗜好品類が多く記載されており、その中で江戸近郊の大場家ではみられなかった魚券・酒券が紀州川合家では使用されていた。また記載はすくない獣鳥肉類の中で大場家では記載がなかった牛肉は、川合家では寒中見舞いなどの贈答品として使用されていた。
  • 渡辺 開紀
    國學院大學北海道短期大学部紀要
    2021年 38 巻 29-58
    発行日: 2021年
    公開日: 2021/07/06
    研究報告書・技術報告書 フリー
  • ―「猶え思し棄つまじ」を中心に―
    渡辺 開紀
    滝川国文
    2020年 36 巻 1-20
    発行日: 2020年
    公開日: 2021/07/14
    研究報告書・技術報告書 フリー
  • 東原 伸明
    日本文学
    2014年 63 巻 5 号 12-20
    発行日: 2014/05/10
    公開日: 2019/05/31
    ジャーナル フリー

    21世紀の現在においても、散文の文学ジャンル(小説、物語文学、

    日記
    文学)は、詩学や歌学に隷属したかたちで研究がなされている。当該、『土左
    日記
    』も歌学の後塵を拝している。『土左
    日記
    』の研究が本格化するのは近世であり、著者、紀貫之が「歌聖」として崇められている状況と軌を一にしており、『土左
    日記
    』は歌学的な研究の「負」の遺産を、無自覚に現在まで受け継いでいる。小稿は、散文にはその適正に適う研究をすべきことの提言であり、『土左
    日記
    』の言説分析を提案する。

  • *渡邉 英明
    日本地理学会発表要旨集
    2011年 2011f 巻 307
    発行日: 2011年
    公開日: 2011/11/22
    会議録・要旨集 フリー
    江戸時代の定期市で活動した人々について,近年では,市町住人や市場商人に関する研究が進展している.一方で,零細出店者や購買者の活動形態は,史料的制約からほとんど明らかにされていない.また,市町住人や市場商人に視点を向けた研究でも,彼らと定期市との関わりが,市日との関係のなかでどのように形成されていたのかは,あまり検討されていない.その要因として,先行研究では,市場争論や市の新設・再興などに際して作成された史料が盛んに用いられる一方で,定期市で活動した個々の人々の記録に注目した分析が相対的に手薄であったことが指摘できる.それらの個人的な記録のなかで,定期市との関わりが比較的豊富に記される史料として,市町や周辺地域の住人が記した
    日記
    が挙げられる.定期市研究における
    日記
    の利点として,記録者の活動日程が把握できる点が挙げられる.関東地方では江戸時代中期以降,多くの市町で常設店舗が増加し,市日以外にも商業機能を有するに至った.この段階では,市町での商取引が市日以外に行われる場合もあり,日程が把握できない場合,史料に現れる市町での商業活動が市日と関係するか否か判断することは難しい.
    日記
    には,作成者の活動日程が明記されるため,そこに現れる市町での商業活動が市日と関係したものであるか明確にできる.ただし,
    日記
    には作成者個人の属性が大きく反映されるため,その分析から得られた内容が,どの程度一般化できるかという問題点もある.これについて,本研究では,対象とする定期市・市町に関する他史料と合わせて検討することで,それらの個人的記録の位置づけを考察した.また,同時期に同じ定期市の周辺に居住していた複数の人物の
    日記
    を比較検討することで,より多面的な分析を試みた.対象地域として近世後期の武州所沢六斎市とその周辺地域を取り上げた.所沢は広い後背地を有する中心性の高い市町であり,その後背地域内には,市町住人や周辺農村の豪農,陰陽師など,多様な属性を有する人々の
    日記
    が複数伝存し,そこには所沢六斎市の利用を頻繁に記録する
    日記
    も含まれる.また,所沢六斎市に関する他史料の残存状況も比較的良好である.
    本研究では所沢六斎市の後背地の広がりを念頭に,本研究では中藤村・指田藤詮(陰陽師)の『指田
    日記
    』,柴崎村・鈴木平九郎(豪農)の『公私
    日記
    』,引又宿・星野半右衛門(市町住人・宿役人)の『星野半右衛門
    日記
    』の3点を分析史料に選定した.
    『指田
    日記
    』,『公私
    日記
    』,『星野半右衛門
    日記
    』に現れる所沢六斎市への関与形態は,書き手の属性を反映してそれぞれ特徴を有した.同時期に同一市町周辺に居住した複数の人物の
    日記
    を比較し,さらにその定期市・市町に関する先行研究や他史料と照合する作業は,各
    日記
    に現れた定期市利用のあり方を位置づける上で,一定の有効性があったと考える.今後は,近世の定期市・市町をめぐる人々の関与について,
    日記
    を用いた事例研究を蓄積しつつ,分析方法を検証し深化させる取り組みも必要であろう.
feedback
Top