(1) 瀬戸内側にある四国農業試験場周辺の傾斜地に栽培された2農家の尾張系ウンシュウミカンの成木について, 15か年の気象感応試験成績から, ほう芽期, 着花数, 直花数, 有葉花数および春葉数と時期別気象要素との関係を解析した。
(2) ほう芽期の早晩は3月上旬~4月上旬の4旬間の気温と負の相関関係が極めて高かった。
(3) 有葉花数と3月中旬~4月中旬の4旬間の最高気温の平均値, 平均気温とは比較的正相関が高かった。
(4) 旧葉当たり春葉数に影響を及ぼす気温の時期は, 花数に及ぼすそれよりも若干遅れて, 3月中旬~4月下旬の5旬であった。最高気温の平均値, ついで同期間の平均気温と負の相関が高かった。
(5) 着花数, 直花数と気象要素との関係は明確ではなかった。
(6) 各時期の降水量, 日照時間とも, 相関関係は認められがたかった。
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