魚類の群游行動については, あまり実験されていない。KEENLEYSIDE, MILES, H. A. (2) はトゲウオその他数種の魚類で実験している。小野 (3) はメダカについて実験した。しかしこれは成体についてである。ここでは幼体について群游行動が認められるか又どのように発達して行くかを調べた。
1. 飼育水槽で孵化した体長6mm, 9mm, 12mm, 15mm, 18mm, 21mm, 24mmのメダカ
Oryzias latipesを用い群游行動の発達を実験した。
2. 体長6mmにおいて群游行動が見られる。
3. 体長のかなり小さなものについては体長の増加につれて群游度は上昇する。
4. 体長10mmないし12mmを境として大きなものと小さなものとでは群游度に大きな差がある。
5. 体長15mm前後以上では群游度は一定である。
6. メダカ
Oryzias latipesの群游行動は, POLYA-EGGENBERGERの分布に, 良く近似する。
7. メダカ
Oryzias latipesの群游行動は水温18°~29°の範囲では変化がない。
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