フィラメントワインディング成形による強化プラスチック複合管の長期性能を確認するため, ISO規格に基づく長期極限曲げひずみ試験, および内圧クリープ試験を行った結果について報告する。また, 両試験から得られた長期極限曲げひずみおよび長期極限内圧ひずみのデータを用いてAWWAM45に基づいた埋設管のを行い, 土地改良事業計画設計基準・設計「パイプライン」に基づくと比較した結果, 設計基準「パイプライン」による設計が安全側であることがわかった。

抄録全体を表示

建築基準法は，平成17年に明らかとなった耐震偽装事件を発端とするさまざまな問題に法的に対処するために，制度面と基準面においてそれぞれ大きく改正された。本稿では，鉄筋コンクリート構造の関連規定に着目し，それらがどのような経緯と考え方によりどのように改正されたかについて紹介する。ここでは，方法について新たに告示を制定するきっかけとなった書の抽出調査の概要と，平成19年6月20日に施行された政令や告示による関連規定の改正概要について詳しく述べ，さらにこの経験を踏まえ，今後の学協会における研究活動のあり方に関する筆者の私見をまとめる。

抄録全体を表示

公共体育館施設の多くは老朽化に伴う建て替えの時期を迎えている。本研究では、体育館施設における工期の短縮化、コスト削減のために局所探索法に基づく構造最適化法を提案する。実務構造設計では、

プログラムによる結果検証が求められ、トラス梁構造を有する体育館施設を対象とし、プログラムの結果と連動可能な形で最適化フローを構成する。 鉄骨造の体育館施設を対象とし桁行方向は軸組筋交い構造、梁間方向は山形のトラス梁構造とする。本研究では、最適化ソルバーとプログラムを連動し、局所探索法を用い数値解析を行い、離散設計解を求めた。 鋼材量最小化を行うと、設計例が20.3tであったのに対し離散設計解は16.4tとなり設計例の鋼材量の80.8％となった。また、応力度比が梁とラチス材に、幅厚比と離散変数が梁に、層間変形角が柱に有効な制約として働いた。

抄録全体を表示

Strength and deformation criteria for a joint of the steel tubular trussed tower reinforced by ring-stiffeners and gusset plates are quantitatively derived from experiments and FEM nonlinear analyses to predict its local behavior under bending or horizontal loading. Yield strength of the concerned joint under bending loading is evaluated more safely than that of the model joint reinforced by single ring-stiffener. In case of a joint having multiple number of ring-stiffeners under horizontal loading, its yield strength shows a tendency to be small, because sheared force of the each ring-stiffener is not even. Under the unified condition, yield strength reduction factor correlates a ratio of the ring width outside the tubular steel to the tubular steel diameter.

抄録全体を表示

日本建築学会は，鉄骨鉄筋コンクリート規準（SRC規準）を2014年に改定した。今回の改定は，従来のSRC規準の内容を踏襲し，許容応力度に基づく設計および保有水平耐力の検討の枠組みを継承している。今回の主な改定点は，柱脚と壁部材の設計法に関する規定を改定したこと，曲げ破壊が卓越する部材の復元力特性と変形性能を示したこと，コンクリート充填鋼管構造の規定を取り除いたことである。柱脚および壁部材以外は大幅な改定はしていないが，SRC規準に関わる仕様書や規準・指針類の改定内容と整合性をとるとともに，最近の研究成果を解説に盛り込んでいる。

抄録全体を表示

The shearing force ratios of earthquake resisting shear wall with square opening to boundary columns in elasticity have never been precisely examined. The main purpose of the present paper is to examine the shearing force ratio of the wall and column by using photoelastic experiments. As a result of this experiment, it is proved that the shearing force ratio is affected not only by the periphery ratio of the wall opening but by the shapes of the rectangular column sections.

抄録全体を表示

「鉄道構造物設計標準耐震設計」 (以下、「耐震標準」と称する) に基づいて、不整形ラーメン高架橋の耐震設計を3次元動的解析法で行った。 (その1) に基づいた3次元動的解析を用いた設計の結果と鉄道構造物の耐震設計で一般に用いられている2次元静的非線形解析を用いた非線形スペクトル法による設計の比較を試みた。
定量的な比較としては、2次元モデルと3次元モデルの静的非線形解析の比較と3次元モデルによる非線形スペクトル法と動的解析法の比較を行った。さらに、3次元動的解析を用いて設計した構造物を2次元のモデルを用いた非線形スペクトル法で照査を試みた。

抄録全体を表示

「鉄道構造物設計標準耐震設計」 (以下、「耐震標準」と称する) に基づいて、不整形ラーメン高架橋の耐震設計を3次元動的解析法で行った。本報告では、耐震標準に記載された項目に基づいた3次元モデルの設定および耐震性能の評価を実際に行い、これらの作業レベルにおいて、留意すべき点や検討を要する事項、今後解決しなければならない問題点などについて整理した。
さらに、 (その2) では、鉄道構造物の耐震設計で一般に用いられている2次元の非線形スペクトル法と、3次元動的解析法の比較を行い、変形の違いや照査結果の違いを示し、考察した。

抄録全体を表示

ペロブスカイト型酸化物HgMO₃（M=Pb, Sn）を高圧下で合成し、電気伝導性の測定および電子を行い、電気伝導性とHgとの関係を調べた。その結果、HgPbO₃は擬金属的であり、HgSnO₃は金属的であると考えられた。APbO₃(A=Ba, Sr, Ca)では、Pb(s)とO(p)が伝導経路となっているとされており、PbO₆八面体の回転角度が電気伝導性に大きく影響することが知られている。しかし、HgPbO₃はCaPbO₃とPbO₆八面体の回転がほぼ同じであるにもかかわらず、電気抵抗率はHgPbO₃のほうが小さい値である。これはAサイトのHgの軌道が電気伝導にかかわっているためである考えられ、このことは電子の結果と一致する。

抄録全体を表示

Concerning “Construction of Remaining Some Prop by Received Three-Layer” applicated in concrete formwork, questionnaire survey had been carried out about the way of structural calculation for formwork shoring and actual state of requester building. We have summarized results of surveys about structural calculation outline. And summarized results of surveys about building part necessary for structural calculation and defining required concrete compressive strength.

抄録全体を表示