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クエリ検索: "毛利忍"
37件中 1-20の結果を表示しています
  • 掛水 夏恵, 福山 圭子, 毛利 忍
    日本皮膚科学会雑誌
    2003年 113 巻 9 号 1437-1442
    発行日: 2003/08/20
    公開日: 2014/12/13
    ジャーナル 認証あり
    80歳男.左手関節背面に発赤・腫脹・熱感をともなう暗紅色調浸潤局面を認め,1部に膿瘍を形成.上腕にも熱感をともなう紅色の皮下硬結を数個認めた.所属リンパ節の腫脹はない.切開排膿を行い,黄白色の膿汁の流出をみた.cefazolin sodium(CEZ)・azithromycin(AZM)併用し発熱は消失したが,局所の腫脹は拡大した.抗生剤をlevofloxacin(LVFX),minocycline hydrochloride(MINO)に変更.その後著明に軽快し,ほぼ略治となった.膿汁の培養・組織培養より,Nocardia. Brasiliensisを分離した.血液学上免疫不全なし.他臓器に所見を認めなかったため原発性皮膚ノカルジア症(皮膚リンパ型)と診断した.臨床的にリンパ管型スポロトリコーシスや非結核性好酸菌症を疑う症例は皮膚ノカルジア症を鑑別として念頭におくべきと考えられた.
  • 中嶋 弘
    日本医真菌学会雑誌
    2005年 46 巻 1 号 5-9
    発行日: 2005/01/30
    公開日: 2009/12/18
    ジャーナル フリー
    皮膚真菌症の病態および防御機構を解明する目的で,著者の前腕皮膚に実験皮膚真菌症(Trichophyton mentagrophytesによる体部白癬およびスポロトリコーシス)を作製し,1/2系列にステロイド軟膏(S)の基剤を,残り1/2系列にSを1日1回外用し,それぞれの臨床症状,病理組織学的所見,免疫組織化学的所見,免疫学的所見などを4週にわたり比較検討した.その結果,表在性真菌症の病態は,CD-1陽性細胞の動態を含めて接触皮膚炎(CD),特にアレルギー性接触皮膚炎に合致し,防御機構はこのCDに伴う表皮のturn over亢進による異物排除にあることが示唆された.S外用は,この防御機構を抑制することにより臨床症状は軽いが菌要素は多いという「いわゆる異型白癬」を生じさせ,この誘因であることも示唆された.
    深在性皮膚真菌症の病態は,化膿性肉芽腫性病変,病理組織学的にはmixed cell granulomaで,好中球,組織球が殺菌・消化を担っているが,周辺では異物ないし類上皮細胞肉芽腫が包囲し,拡散を防ぎ,これに経上皮排除が加わるものであることが示唆された.S外用はこれら防御機構を抑制することにより臨床症状のみならず組織反応をも軽減させ,ついには組織球がただ菌を貪食し拡散を防ぐだけの状態の「いわゆる菌要素が無数に認められるスポロトリコーシス」を生じさせ,この誘因であることも示唆された.なお,トリコフィチン反応は2週目,スポロトリキン反応は1週目に陽転した.
  • 村上 信司, 竹宮 聖隆, 大塚 寿, 三木 吉治
    Skin Cancer
    1987年 2 巻 187-190
    発行日: 1987/07/31
    公開日: 2010/08/05
    ジャーナル フリー
    77歳男, 5~6歳ごろたき火で頭部熱傷。昭和59年5月ごろより徐々に隆起。初診時, 左頭頂部に29×21×10mm, 赤褐色の結節を認め, 表面は平滑, 一部びらんし, 痂皮をつける。所属リンパ節腫大なし。胸部X線, 末梢血液像, 肝機能, 血清蛋白, 電解質異常なし。ツ反強陽性。Gaシンチ正常。CEA, AFP正常。上部消化管, 大腸造影, 肝・胆・膵エコー, CTにて異常認めず。腫瘍辺縁から2cm離して骨膜を含め切除。組織像で, 表皮直下より密に増殖する多形性に富む線維芽細胞様細胞, 組織球様細胞の増殖があり, Storifbrm patternを示す部もみられた。
  • Shinobu Mohri, Kouji Yoshikawa, Hiroko Sagara, Hiroshi Nakajima
    日本医真菌学会雑誌
    2000年 41 巻 1 号 23-26
    発行日: 2000/01/30
    公開日: 2009/12/18
    ジャーナル フリー
    A 38-year-old Japanese AIDS patient delveloped papular lesions which rapidly increased in number, eroded and crusted, and spread over not only skin but also the mucosal surface. High fever, sore throat, malaise and hepatosplenomegaly were also noted, and he died despite 2 months of intensive treatment. An autopsy revealed numerous histiocytes infected with Penicillium marneffei in the lymph nodes, liver, spleen, bone marrow, skin, and mucosal surface of the oral cavity to the pharynx. This case is thought to be the first Japanese case of penicilliosis marneffei.
  • 服部 瑛
    北関東医学
    1996年 46 巻 3 号 269-273
    発行日: 1996/05/01
    公開日: 2009/10/15
    ジャーナル フリー
    68歳, 男性の右鼻翼下方に生じたmucinous carcinoma of the skinの1例を報告した.大きさは6×6mm大で, 淡紅褐色, 表面平滑で, 弾性硬の腫瘤であった.組織学的には粘液様物質の中に管腔様構造を示す腫瘍巣とともに充実性腫瘍も認められた.充実性腫瘍の一部にはclear cell hidra-denoma様の大型で明るい細胞塊も認められた.免疫組織学的にはCEA, S-100蛋白ともに陽性所見を示した.
  • 森 有紀, 杉原 和子, 野田 剛弘, 弓立 達夫, 荒金 兆典, 手塚 正
    皮膚
    1999年 41 巻 1 号 25-29
    発行日: 1999年
    公開日: 2010/08/25
    ジャーナル フリー
    症例は31歳女性。平成7年4月ごろより下肢, 臂部に円形の鶏卵大の紅斑が出現した。紅斑は出現, 消退を4回繰り返し, 徐々に範囲が広がってきたため, 平成8年1月25日当科初診となった。初診時, 下肢, 臂部に円形の浮腫性の紅斑を多数認めた。固定薬疹を疑い, 初診時の発疹出現以前に内服していたPL顆粒®, ダンリッチ®について成分別に1包ずつ内服テストを行った。塩酸ジフェニルピラリン1包内服後, 約2時間でロ唇と小指にピリピリ感, 紅斑が出現した。以前, 皮疹を認めた部位にも紅斑を認め, 塩酸ジフェニルピラリンの固定薬疹と診断した。塩酸ジフェニルピラリンによる固定薬疹の本邦第1例を報告する。
  • 櫻井 敦, 寺師 浩人, 田原 真也, 長野 徹, 堀川 達弥
    Skin Cancer
    2006年 21 巻 1 号 71-76
    発行日: 2006/06/15
    公開日: 2010/08/05
    ジャーナル フリー
    Spindle cell lipomaは, EnzingerとHarveyによって報告された, 成熟脂肪細胞様細胞と紡錘形細胞の混在を特徴とする比較的稀な腫瘍である。症例は39歳, 男性。2000年頃から右大腿後面に母指頭大の腫瘤を自覚していた。その後徐々に増大し発赤, 腫脹を繰り返すため当科を受診した。BiopsyにてLipomaと診断され, 全摘出術を施行した。Well differentiated liposarcomaと診断され追加切除を行ったが, 明らかな脂肪芽細胞を認めなかったため, 病理組織を再検討したところ, Spindle cell lipomaとの最終診断に至った。Spindle cell lipomaは, Well differentiated liposarcomaとの鑑別がときに難しく, Well differentiated liposarcomaと誤診され, 治療される可能性がある。診断により治療方針が大きく異なることから, Liposarcomaが疑われた際には, 鑑別すべき疾患として, 念頭に置き, 慎重に診断を下す必要があると思われた。
  • 細原 圭子, 喜多野 征夫
    皮膚の科学
    2002年 1 巻 1 号 33-36
    発行日: 2002年
    公開日: 2010/08/25
    ジャーナル フリー
    86歳男性。平成12年3月より左こめかみ部に軽度疼痛を伴う小豆大の紅色結節が出現し, 徐々に拡大した。初診時, 左こめかみに約11.5×9.5×2mmの表面に糜爛を伴う紅色結節を認めた。皮膚附属器腫瘍, 有棘細胞癌などを疑い辺縁より2mm離して全摘出した。組織所見で表皮直下から真皮下層に, 異型性のある線維芽細胞様細胞と組織球様細胞が増生し, 異型巨細胞や泡沫細胞, 核分裂像も散見された。免疫染色ではビメンチン, α-SMA, サイトケラチンで陽性を示した。以上の結果より異型線維黄色腫と診断した。現在術後16ヶ月を経過しているが, 局所および全身に再発を示唆する所見は認めない。
  • 田中 英一郎, 伊藤 雅章
    西日本皮膚科
    2009年 71 巻 2 号 206-208
    発行日: 2009/04/01
    公開日: 2009/05/30
    ジャーナル 認証あり
    抗真菌外用薬リラナフタートクリーム(ゼフナート®クリーム)と尿素軟膏の混合製剤を用いて爪白癬に対する有効性を検討した。直接鏡検陽性所見により爪白癬および足白癬と診断された患者で,抗真菌薬の内服療法適応とならない患者あるいは抗真菌薬外用療法のみを希望した患者を対象とした。1日1回,就寝前に被検部位へリラナフタートクリームと尿素軟膏の1:1混合製剤を単純塗布した。その結果,22例中16例で混濁の程度は減少し,とくに1例においては混濁消失した。「著明改善」以上で4.5%,「改善」以上で13.6%,「やや改善」以上で59.1%の改善率であり,これまでの外用抗真菌剤と同様の成績が得られた。爪白癬患者は併用注意薬や併用禁忌薬で経口抗真菌薬が服用不可な場合も多く,リラナフタートクリームと尿素軟膏の併用外用療法は爪白癬治療の選択肢として考慮すべきと考えた。
  • 工藤 和浩, 富田 靖, 田上 八朗
    日本医真菌学会雑誌
    1996年 37 巻 3 号 181-183
    発行日: 1996/07/30
    公開日: 2009/12/18
    ジャーナル フリー
    73歳女性の左第3指背に生じたFonsecaea pedrosoiによるクロモミコーシスの症例を報告した.治療としてテルビナフィン1日125mgを5ヵ月間,次にフルコナゾール1日200mgを4ヵ月間内服させた.温熱療法も併用するよう勧めたが実際には充分に行っていなかった.これらの治療である程度は改善したが完治せず,治療の中断により皮疹が再燃した.フルコナゾールの内服を再開するとともに,患者を説得して温熱療法を熱心に行わせたところ皮疹が劇的に改善した.具体的には使い捨てカイロを1日18時間以上,患部に当てさせた.治療を再開して2ヵ月で完治した.温熱療法は充分な温度で充分な時間行えば極めて有効であり,手術や薬物投与による負担が減る可能性があるので,積極的に行うべき治療法であると考えた.
  • 加藤 順子, 格谷 敦子, 濱田 稔夫, 藤本 繁夫
    皮膚
    1988年 30 巻 6 号 762-766
    発行日: 1988年
    公開日: 2010/08/25
    ジャーナル フリー
    症例: 46歳, 女性。ほぼ全身に緊満性の水疱を伴う紅斑性局面がみられ, 瘋痒を伴う。病理組織学的には表皮下の空隙, 真皮乳頭層の浮腫と好酸球を主とする細胞浸潤がみられ, 螢光抗体法で表皮真皮境界部にC3の線状沈着を認めた。以上より水疱性類天疱瘡と診断し, プレドニゾロン内服療法を開始したところ, 44日目に肺結核を併発し, SM, INH, RFPの三者併用療法を追加したが, その後, 皮疹の再燃を繰り返した。水疱性類天疱瘡とステロイド剤, ステロイド剤と結核, そして抗結核剤とステロイド剤との関係について文献的考察を加えた。
    また, 本例に偶発したロノック®(オルノプロスチル) 内服後の皮膚の紅潮について, ストレプトマイシンとの相互作用を考えた点についても言及した。
  • 日隈 広子, 中田 土起丈, 渡辺 秀晃, 北見 周, 馬場 利容, 末木 博彦, 飯島 正文
    皮膚
    1999年 41 巻 6 号 686-689
    発行日: 1999年
    公開日: 2010/08/25
    ジャーナル フリー
  • 室井 栄治, 濱崎 洋一郎, 西本 勝太郎, 毛利 忍, 相楽 裕子, 田辺 恵美子, 亀田 典章, 鈴木 直仁, 手島 伸一, 倉島 篤行, 蛇澤 晶
    日本医真菌学会雑誌
    2003年 44 巻 4 号 307-319
    発行日: 2003/10/30
    公開日: 2009/12/18
    ジャーナル フリー
  • 毛利 忍
    Skin Cancer
    1999年 14 巻 1 号 24-29
    発行日: 1999/04/20
    公開日: 2010/08/05
    ジャーナル フリー
    The difficulty in diagnosing sweat gland tumors lies in the different classifications of the tumors used in textbooks. As for malignant tumors, the naming is more complicated for there are malignant tumors as the counterparts of the benign tumors as well as the undifferentiated carcinomas mimicking the benign tumors, and often a name used by an author means a different tumor in another textbook. So when diagnosing the sweat gland tumors, it is necessary to state the classificatin and to name the text you used to avoid the misunderstanding.
  • 東 禹彦, 久米 昭廣, 谷口 龍生, 宮本 朋子, 荻原 俊治, 樋上 恭子
    皮膚
    2000年 42 巻 4 号 437-444
    発行日: 2000年
    公開日: 2010/08/25
    ジャーナル フリー
    爪甲内方過度彎曲症 (挟み爪, 巻き爪) 22趾爪甲をアクリル人工爪を用いて治療した。爪幅指数が80%以上となったのは15趾爪甲 (68%) であった。爪幅指数80970%が5趾爪甲, 70-60%が1趾爪甲, 失敗が1例であった。爪高指数も14趾爪甲で40%以下となった。彎曲の矯正は3, 4ヵ月に1回行なった。第1回目の治療後に疼痛は消失した。治療回数は平均で3.8回, 治療期間は最短6ヵ月, 最長30ヵ月, 平均で11.9ヵ月であった。爪甲内方過度彎曲症の治療法としてアクリル人工爪による治療方法は極めて優れた方法といえる。
  • 熊切 正信, 野島 孝之, 清原 祥夫, 高田 実, 藤原 浩, 毛利 忍
    Skin Cancer
    2007年 22 巻 2 号 190-193
    発行日: 2007/11/30
    公開日: 2010/08/05
    ジャーナル フリー
  • 石倉 侑, 梶原 丈照, 竹内 聡, 中原 剛士
    西日本皮膚科
    2023年 85 巻 5 号 378-381
    発行日: 2023/10/01
    公開日: 2023/10/31
    ジャーナル 認証あり

    63 歳,女性。初診の約 4 週間前にアスファルトで転倒し両膝を受傷した。前医でアモキシシリン内服にて治療されたが右膝の発赤,腫脹は改善なく鼠径部の圧痛も生じたため当科に紹介となった。入院時の SARS-CoV-2 PCR 陰性,発熱などの全身症状はなく右膝潰瘍周囲の発赤,腫脹と同部から鼠径部にかけて発赤,疼痛,圧痛があり CRP は 4.99 mg/dl であった。入院しセファゾリン 3 g/day 点滴投与を開始したが 3 病日に 37 度台の微熱,4 病日には CRP が 9.22 mg/dl と上昇したためミノサイクリン塩酸塩 200 mg/day 内服を追加した。同時に鼻汁も生じ非ピリン系総合感冒薬を処方した。5 病日に創部培養からノカルジア属が分離され,同日の SARS-CoV-2 PCR 再検査で陽性が判明したため,隔離,転棟対応をしながら ST 合剤の内服を開始した。皮膚ノカルジア症は 12 病日には CRP 陰転化し,COVID-19 感染症は酸素化,呼吸状態の悪化なく症状軽快した。右膝創部の紅斑が残存したため ST 合剤内服継続しながら退院した。退院 5 日後より倦怠感,悪心,食思不振を生じ COVID-19 感染後遺症と考え当院総合診療科を受診したところ,118 mmol/ml の低ナトリウム血症と肝障害が判明したため,入院し ST 合剤を中止,ナトリウム輸液でこれらの症状は速やかに改善した。COVID-19 感染症を伴い経過の判断に注意を要した症例として報告したい。

  • 免疫組織化学的・電顕的検索
    廣田 さち子, 波床 光男, 大野 治彦, 白井 利彦
    皮膚
    1994年 36 巻 3 号 319-326
    発行日: 1994年
    公開日: 2010/08/25
    ジャーナル フリー
  • 鷲尾 健, 山本 剛, 中村 敦子, 堀川 達弥
    日本皮膚科学会雑誌
    2011年 121 巻 7 号 1415-1419
    発行日: 2011/06/20
    公開日: 2014/11/13
    ジャーナル 認証あり
    インフルエンザ菌は市中肺炎の3大原因菌の一つである.近年ではBLNARと言われるβラクタマーゼを産生しないがβラクタム薬に耐性を示す菌種の増加が問題となっている.小児科領域においては本菌のうち莢膜産生型のtype bによる感染症は乳幼児の重篤な髄膜炎を来すことが知られており,本邦でも任意接種でのワクチン接種が認可を受け2008年12月より販売開始となっている.一方で皮膚科領域においてはグラム陽性球菌感染症が多くを占め,グラム陰性桿菌による感染症の頻度は稀である.今回我々は市中感染型のBLNARによる敗血症及び蜂窩織炎を呈した1例を経験したのでここに報告する.自験例ではセフォタキシム(CTX)を用いた治療を行ったが,炎症反応が持続したためレボフロキサシン(LVFX)を併用したところ改善がみられた.重症の蜂窩織炎を治療する際には,少なからず自験例のような耐性菌感染の可能性があることを考慮し,治療開始前に血液培養等を適切に行い,原因菌を同定することが治療に有用であると考えられた.
  • 阿部 浩之, 菅井 順一, 中川 秀己, 大槻 マミ太郎
    日本皮膚科学会雑誌
    2005年 115 巻 6 号 887-891
    発行日: 2005/05/20
    公開日: 2014/12/10
    ジャーナル 認証あり
    シクロスポリン(以下CyAと略す)の主な副作用である高血圧/血圧上昇について,自治医科大学皮膚科乾癬外来においてCyA内服療法を6カ月以上施行した患者43例を基に,①高血圧/血圧上昇合併症例の現状,②治療と経過,③降圧薬併用に伴う有害事象を後方視的に検討した.降圧薬との併用症例は13例で,8例はCyA内服前から,5例はCyA内服後からであった.またCyAが原因と考えられる高血圧/血圧上昇は前者(8例)の中1例,後者(5例)の中3例で認めたが(対象の約9%),いずれも降圧薬併用によりコントロール可能であった.併用降圧薬はCa拮抗薬が最も多かった(13例中10例).有害事象として歯肉肥厚を2例認めたが,アンジオテンシン受容体拮抗薬(ARB)に変更することで改善し,同時に血圧には影響を与えなかった.CyA内服療法中に高血圧を生じた場合,血圧上昇の機序並びに腎保護効果の面からはARBとアンジオテンシン変換酵素阻害薬(ACE-I)が有用と考えられるが,ARBとACE-Iが第一選択薬となりうるかどうかについては今後更なる検討が望まれる.
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