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クエリ検索: "浦添市立神森中学校"
6件中 1-6の結果を表示しています
  • 火成岩の同定を問うペーパーテストを例に
    *吉田 安規良, 吉田 はるか, 馬場 壮太郎
    日本科学教育学会年会論文集
    2021年 45 巻 1
    発行日: 2021年
    公開日: 2021/12/20
    会議録・要旨集 フリー

    生徒の科学的思考力等を育成し,それを測る問題を作成し,適切に評価できる理科教員を育成するため,中学校・高等学校の理科教員免許取得希望学生を対象として,「思考・判断・表現」の評価を目的とした火成岩の同定を問うペーパーテストの出題内容をどのように捉えているのかを調べた.出題内容に違和感を感じた学生もいたが,ほぼ全員が出題者の想定通りに「正答」した.27人中15人が岩石の判断理由を答えさせた点を,11人が火成岩に関するいくつかの知識を組み合わせて解答させた点を肯定的に評価していた.全体的な色の特徴から岩石を特定することの困難さを7人が,採点基準の曖昧さや採点の難しさを6人が,出題構成と配点に関する問題を4人が指摘していた.学習内容に関する専門性を高めるとともに,ある種の受験技術で容易に解答可能な問題を科学的な思考力等を問う問題として出題すべきでないことを学生が学ぶ必要性をこの結果は示している.

  • ―中学校理科「地球と宇宙」単元での授業実践事例―
    吉田 はるか, 吉田 安規良
    理科教育学研究
    2021年 62 巻 1 号 197-209
    発行日: 2021/07/30
    公開日: 2021/07/30
    ジャーナル フリー

    生徒の空間把握能力の中でも視点移動能力の育成がカギとなる天文分野の学習に際し,小型広角カメラ(ウェアラブルカメラ)を内蔵することで内側から見た状況を確認できるように改造した透視天球儀を用意した。中学校理科「地球と宇宙」単元での授業実践を通して,生徒自身が五官や運動器官や思考力を用いて分析したり,操作したり,総合したりすることを確実に容易になしうる性質である「具体性」について,この改造した透視天球儀を評価した。4回の授業で改造した透視天球儀を用い,そのうち3回は実際に生徒に操作させた。授業後に,70人中57人から改造した透視天球儀を利用したことが天体の運動の理解に役だった旨の回答を得た。12人が「天球儀に慣れるまでが難しい」旨の指摘をしたが,実質3回の操作経験で,ほとんどの生徒が天球儀を操作できるようになり,地球の自転や公転と天体の動きの関係を考えることができた。このことから,改造した透視天球儀は,生徒の具体的視点移動から心的視点移動への移行を支援し,心的視点移動能力の習得の一助となる「具体性」のある教具だと判断できる。

  • ―『日本理科教育学会研究紀要』・『理科教育学研究』を概観して―
    吉田 安規良, 吉田 はるか
    理科教育学研究
    2020年 61 巻 1 号 3-30
    発行日: 2020/07/31
    公開日: 2020/07/31
    ジャーナル フリー

    平成時代の理科を教える教師教育を振り返り,その中で得た気づきを新しい―令和―時代の理科教育の創造へとつなげる一助とするために,本報では,日本理科教育学会の学術雑誌『日本理科教育学会研究紀要』・『理科教育学研究』で“平成”時代に報告された理科を教える教師教育に関する研究を整理した。その結果,理科を教える教師教育に関する研究報告は,発行年別に見ると,1997(平成9)年,1998(平成10)年,1999(平成11)年以外で,巻別に見ると,第38巻,第39巻,第41巻以外に,総計111編掲載されていた。この111編は,①日本理科教育学会教育課程委員会報告(5編),②教員志望学生の現状に関する調査研究(28編),③現職教員の現状や要望,授業の実態を把握する調査研究(39編),④教員志望学生を対象とした理論的,実践的研究(20編),⑤現職教員を対象とした理論的,実践的研究(8編),⑥諸外国の教師教育に関する研究(8編),⑦その他(3編)に大別された。そのほとんどが,教職志向の学生と現職教員に関する事例的な報告であり,理科を教える教師教育者の専門性開発を扱ったものやコア・サイエンス・ティーチャーに関するものは無かった。対象校種は小学校に関するものが多く,科目内容的には天文学に関するものが地学で目立った。平成時代の日本理科教育学会における理科を教える教師教育に関する研究成果には,様々な背景をもった理科を教える教員志望学生や現職教員に対する教育や自らの経験だけに依拠しない形で対応できる理科を教える教師教育者の専門性開発に繋がる,令和時代の理科を教える教師教育の礎となるものが数多くあり,その深化と発展,さらには社会への提案と還元が期待される。

  • 吉田 安規良, 上地 飛夢, 吉田 はるか
    日本科学教育学会研究会研究報告
    2019年 34 巻 2 号 53-58
    発行日: 2019/11/30
    公開日: 2019/11/27
    研究報告書・技術報告書 フリー

    透視天球儀にどのようなウェアラブルカメラを組み込むと,天球儀を外から観察しながら,想像に頼ることなく天球儀の内側からの様子も観察できる教具として利用可能なのかを判別するために,Wi-Fi接続により遠隔操作可能なウェアラブルカメラによる透視天球儀内部からの映像の差を確認した.総じてカタログスペック上の画角が大きいものほど実際に確認できる映像の視野が広く,対角画角が185°以上となっているような,できる限り広角で撮影できるウェアラブルカメラが望ましいことが分かった.ただしカタログスペックが同じであっても,得られる画像の視野の広さが同じとは限らないため,実際に得られる画像や透視天球儀への取り付け方法を確認する必要がある.画角が狭い安価なウェアラブルカメラに安価な広角レンズを取り付けるというような簡単に思いつく工夫では視野の狭さは改善しなかった.実際に使用する際には白飛びを防ぐため,照明をつけなくても天球儀上の文字が読める程度の明るさの部屋で使用し,窓の外の明るさが画像に影響しないようにする必要がある.

  • ―『日本理科教育学会研究紀要』を概観して―
    吉田 はるか, 吉田 安規良
    理科教育学研究
    2024年 65 巻 2 号 279-308
    発行日: 2024/11/30
    公開日: 2024/11/30
    ジャーナル フリー

    今後の理科を教える教師教育を展望するための一助とすべく,昭和時代の日本理科教育学会における理科を教える教師教育研究を概観するために,昭和時代に刊行された『日本理科教育学会研究紀要』に掲載された理科を教える教師教育に関する論考を整理した。通読した48冊中,理科を教える教師教育に関する情報が記載された論文が55編掲載されており,1977年以降は毎年採録されていた。この55編を,①教員志望学生の現状に関する調査研究(26編),②現職教員の現状や実際に行われていた理科授業の実態に関する調査研究(12編),③教員志望学生への実践に関する研究(10編),④現職教員への実践に関する研究(2編),⑤諸外国に関する調査研究(14編),⑥その他(2編)に区分した(同一論文で複数の内容を含む場合は重複計数)。掲載論文以外の特徴として,第21巻~第27巻の各第3号に「理科教育文献抄録集」が収録され,その中に理科を教える教師教育に関する文献情報もあった。昭和時代の理科を教える教師教育研究の特徴として,平成時代と同様に,その大半が教員志望学生や現職教員の実状を研究したものであり,小学校が関係する論文が合計34編と相対的に多かった点がある。その一方で,内容的には物理に関するものが14編と目立つ点が平成時代とは異なる。この他に,第二次世界大戦前の状況に関する研究があったこと,諸外国に関する研究ではアメリカが関係するものが相対的に多く,特別支援教育や才能児教育,ICT(Information and Communication Technology:情報通信技術)の活用に繋がる研究も確認できた。昭和時代の研究成果に理科を教える教師教育が今後解決すべき問題への魁となる報告が確認できたことから,「その後」の研究が期待される。

  • 日本科学教育学会年会論文集
    2021年 45 巻
    発行日: 2021年
    公開日: 2021/12/20
    会議録・要旨集 フリー
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